セイコーエプソンは8月7日、特殊眼鏡などを使用せずに見ることができる3Dディスプレイを開発した。視聴位置制限も緩和し、自由な位置からの視聴に対応するという。
新開発された3Dディスプレイは、低温ポリシリコンTFTを用いた液晶ディスプレイ。画面サイズは対角2.57インチで、3D視野角は左右12.5度。1024×768ドットの解像度を持つ。
片目が同じ画像を認識する幅である視点画像幅に着目したことが特徴で、従来の62〜65mmから31〜32.5mmという半分にまで短縮したことで人間の目に最適化したという。これにより、液晶ディスプレイの前面に配置する「レンチキュラーレンズ」(屈折により視点画像幅を決定するレンズ)を31〜32.5mmで設計し、解像度の劣化を抑え、高画質かつ滑らかな3D映像を実現できたとする。
また、視点画像幅を細かくすることで、人の目への2D映像出現を抑え、従来よりも広範囲で目に違和感のない3D映像の観賞を可能とした。
同社では以前から3Dディスプレイの開発に取り組んでおり、今回の開発期間は約2年。今後は3Dディスプレイおよび3Dコンテンツの普及に向け、「視点画像幅31〜32.5mm」の標準化を推進していくとしている。
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