New York Times紙の報道によると、着信音など「iPhone」の音楽コンテンツを増やすため、Appleが複数の大手のレコード会社と交渉中だという。
New York Times紙は、音楽業界の中心にいる人物とする数人の言葉を匿名で引用し、交渉は「非常に活発に」行われているが、最終的な契約を締結するところまでには至っていないと報じている。
同紙によれば、最終的に契約が結ばれるのは、Appleの最高経営責任者(CEO)であるSteve Jobs氏が同社の開発者会議、Apple Worldwide Developers Conferenceで講演する米国時間6月9日以降になるかもしれないという。6月9日にAppleは、次世代iPhoneのリリースを発表するという観測もある。
同紙はさらに、Appleは着信音を増やすほか、モバイルブロードバンドネットワークを利用して、「iTunes」からiPhoneに楽曲を配信する権利も求めていると報じている。レコード会社は、こうした配信の料金増額を求めているという。
レコード会社の考えどころは次のような点にある。Appleは米国最大の音楽販売業者であるだけでなく、携帯電話分野の一大勢力になってきている。レコード会社が着信音などの機能に対して、過度に高額な料金を請求すれば、増加傾向にあるiPhone所有者に対する売り上げを失うおそれがある。
着信音は、一般に楽曲の短縮バージョンだが1曲分の料金(場合によっては、それ以上の料金)で販売できるので、レコード会社にとっては旨みのある取引だ。
だが、Appleが対峙しているのは強固な陣営だ。大手音楽会社は、他の音楽販売業者や携帯電話会社と多くの契約を結んでいる。どれか1つの配信業者だけに頼るような状況には陥りたくないという音楽業界の姿勢はよく報じられている。最大手のレコード会社陣営は、iTunesの料金設定にはもっと柔軟性がほしいと考えている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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