情報提供サイトTechdirtに米国時間5月8日午前、Electronic Arts(EA)のゲームをプレーする一部のPCユーザーが腹を立てているとの記事が掲載された。
Mass Effectフォーラムへの投稿によると、ゲームユーザーたちが腹を立てている原因は、EAがSecuROMと呼ばれるインターネットベースのデジタル著作権管理(DRM)システムを導入したからのようだ。彼らは、そのシステムが厄介で、押し付けがましく、不便と感じているらしい。
Techdirtの記事によると、EAが導入したSecuROMの新版が論議を呼んでいる原因は、CDキーと関係のあるオンライン認証システムにあるという。このシステムでは、ユーザーはインストール中にインターネットに接続し、CDキーが有効かどうかのチェックを受ける必要がある。そしてキーの有効性が確認されれば、そのキーがユーザーのコンピュータに登録される。しかし、ゲームはその後も、そのCDキーがフォーラムに投稿されていないか、あるいは海賊行為に利用されていないかを確かめるために、5〜10日毎にCDキーの再確認を行う。
そして、仮にそのキーが確認できない場合、SecuROMは確認作業をさらに10日間行うようだ。Techdirtによると、10日経ってもキーが確認できない場合には、そのゲームにロックがかかるという。
さらに、SecuROMはゲームをインストールできる回数を3回に制限しているようだ。
しかし、このようなシステムは、EAのようなソフトウェア企業にとって決してプラスにはならない。仮にゲームの違法コピーをうまく阻止できても、一方でゲーマーたちはシステムの仕組みや自分たちの扱われ方に強い不快感を覚える。そして、その結果、ソフトウェア企業は大切な顧客を失うことになる。
確かに、多くのプログラムは容易にコピー可能であることから、ソフトウェア企業は、あらゆる手段を講じて海賊行為を阻止しなければならないと感じているのは事実だ。しかし、システムの導入によりユーザー離れを招かないためにも、海賊対策システムやDRMシステムは自社の広報部門に運営させる(すでにそうしているなら外部のコンサルタントに運営させる)方が良いだろう。
すでにそのような手段を講じているなら、別の助言を求めることを検討すべきだろう。ソニーrootkit問題などの悪夢を見ても分かる通り、ユーザーはこのような方法で管理されることを望まない。そして彼らは、財布で意思表示を行うのだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」