キヤノン“攻め”の2008年へ--1220万画素475gの軽量一眼「EOS Kiss X2」など発表

坂本純子(編集部)2008年01月24日 19時53分

 キヤノンは1月23日、エントリー向けのデジタル一眼レフカメラ「キヤノン EOS Kiss X2」を3月下旬より発売すると発表した。新開発の約1220万画素CMOSセンサー(APS-Cサイズ)、中央F2.8対応の高速・高精度9点測距AFを搭載。3.5コマ/秒、約53枚の連続撮影が可能だ。重量は、従来のEOS Kiss Xよりも35g軽量化し、約475gとなった。3.0型大型液晶モニターを搭載している。

“キヤノン EOS Kiss X2 キヤノン EOS Kiss X2

 今回から記録媒体としてSDメモリーカードを採用している。EOS Kissシリーズは、コンパクトカメラからステップアップしたいユーザーに向けたモデルと位置付ける。ユーザーが、手持ちのカードを使えるようSDカードを採用したという。高画質と使いやすさを追求し、顧客の要望をもとにエントリーモデルながらも上位モデルなみの機能を搭載したと自信を見せた。

 なお、前モデルのEOS Kiss X(以下X)と今回発表したX2は併売する方針だ。現在、Xの実売価格はボディ単体で6万5000円前後。今回のX2は市場想定価格9万円前後となっている。「ある程度(XとX2の)価格差を持てば、お客様満足度が得られるだろう。シェアの面では併売のほうが強くなってくる」と説明する。

“キヤノン 代表取締役社長 内田恒二氏、キヤノンマーケティングジャパン 代表取締役社長 村瀬治男氏 キヤノン 代表取締役社長 内田恒二氏、キヤノンマーケティングジャパン 代表取締役社長 村瀬治男氏

 2007年のカメラ販売実績は、デジタル一眼レフカメラが320万台、コンパクトデジタルカメラが2140万台。トータルの世界シェアではNO.1としているものの、首位を守り続けてきた国内のデジタル一眼レフのシェアは、ライバルであるニコンに奪われたことを認めた。キヤノンマーケティングジャパン 代表取締役社長の村瀬治男氏は、記事としてはおもしろくなったかもしれないが、「今年は攻めの年。今から(シェア奪回の)記事を用意していてください」と奪回への意気込みを語った。

 2008年はデジタル一眼レフカメラが440万台、コンパクトデジタルカメラが2500万台をめざす。2010年の目標として、売上高6兆円、純利益率10%以上、主要経営指標で世界のトップ100社入りするとした。

 EOS Kiss X2ほか、EOSシリーズ用望遠レンズ2本と専用カメラバッグ、キヤノンとしては初の5色カラーバリエーションを用意した、コンパクトデジタルカメラIXY DIGITAL 20 ISなど5機種を発表した。新製品ラインアップは下記のとおり。

発表製品ラインアップ

“EOS Kiss X2 EOS Kiss X2

<一眼レフ>いずれも2008年3月下旬発売

・EOS Kiss X2 ボディ/市場想定価格:9万円前後
・EOS Kiss X2 レンズキット/同:10万円前後
・EOS Kiss X2 ダブルズームキット/同:13万円前後

<カメラレンズ>

・キヤノン レンズ EF200mm F2L IS USM/希望小売価格:85万円/4月下旬
・キヤノン レンズ EF800mm F5.6L IS USM/同:175万円/5月下旬

<専用ケース>いずれも2月下旬発売

・ソフトレンズケース S/希望小売価格:1万2000円
・ソフトレンズケース M/同:1万3000円
・ソフトレンズケース L/同:1万4000円
・ソフトレンズケース LL/同:1万5000円

<コンパクトデジタルカメラ>

・IXY DIGITAL 20 IS/市場想定価格:3万5000円前後/3月上旬
・PowerShot A590 IS/同:2万5000円前後/2月下旬
・PowerShot A580/2万2000円前後/2月下旬
・PowerShot A470 /1万8000円前後/2月下旬
・IXY DIGITAL 910 IS(シルバー)/発売済みのブラックの価格に準ずる※/2月上旬
※実勢価格はおよそ3万5000円前後

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