Appleがウェブブラウザ「Safari」のWindows版をリリースする。同社はまた、サードパーティーの開発者が「iPhone」用のアプリケーションを開発できるようにすることも発表した。
Appleの最高経営責任者(CEO)のSteve Jobs氏は米国時間6月11日、Worldwide Developers Conference 2007で基調講演を行い、Windows版Safariのベータ版公開を発表した。またウェブ開発者は、iPhoneにプレインストールされる他のアプリケーションと連携するiPhone用アプリケーションを、ウェブ標準に則って開発できるようになるが、この際にもSafariが重要な役割を果たす。
Jobs氏は、Mac OS Xの次期バージョン「Leopard」に搭載される機能をいくつか先行公開した。同OSは、10月に129ドルで発売される予定。Leopardに関するニュースに比べ、Safariに関する発表はとても意外なものだった。Windows版Safariは、11日からAppleのウェブサイトで無償で公開されている。
ブラウザ市場でMicrosoftの「Internet Explorer」や、Mozillaの「Firefox」の後塵を拝しているAppleは、5%の市場シェアしか確保していない。だが、Jobs氏は、WindowsユーザーがSafariをダウンロードできるようになれば、「iTunes」のWindows版投入時のようにマーケットシェアを大幅に拡大できると考えている。
新バージョンの「Safari 3」は、待望のiPhoneに対応したサードパーティーアプリケーションの開発を可能にする鍵にもなっている。iPhoneでは、AjaxなどのWeb 2.0を形作る標準技術を使って、AppleがiPhone向けにネイティブで開発したアプリケーションと同等のウェブアプリケーションを開発できる。なお、Jobs氏は講演で、iPhoneが6月29日午後6時に発売されることを発表した。
iPhone向けに設計されたアプリケーションは、Safariブラウザ上で動く。また、音声通話や電子メール機能のほか、「Google Maps」などのアプリケーションと連携させることも可能だ。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」