これが未来のテーブルか?--MS、テーブル型PC「Microsoft Surface」を公開 - (page 2)

文:Ina Fried(CNET News.com) 翻訳校正:緒方亮、藤原聡美、長谷睦2007年05月31日 00時31分

気になるSurfaceの中身は?

 Surfaceの中核部分を占めるのは、市販のグラフィックスカード、3GHzのPentium 4プロセッサ、および2Gバイトのメモリを積んだ、ほぼ標準的なハイエンド仕様のVista搭載PCだ。また、タッチスクリーン機能を実現させるため、多くの部品がテーブルの天板ユニット部に詰め込まれている。天板ユニットの表面は荒いざらつき感があり、ひっかき傷や本体部分の水濡れを防止している。その下には赤外線カメラが5基搭載されていて、画面の表面に触れる指などの物体を感知する。さらに、脇にはデジタルライトプロセシング(DLP)プロジェクタが搭載され、これが天板ユニットに映像を投影する仕組みだ。

 この技術を一般に披露するにあたり、Microsoftはお絵かきや写真の整理が可能なデモアプリケーションを作成するとともに、特別製の透明なタイルがジグソーパズルとなるプログラムも用意した。ただし、このタイルには、静止画ではなくビデオ動画の一部が表示される(このパズルを完成させるのは想像より難しい)。

 Microsoftは、すでに複数のソフトウェア企業について、Surface対応プログラムを書けると認定し、Surface導入を決めたパートナーとの連携を促している。Microsoftはこの技術を開発者が広く入手できるようにはしていないが、将来的にはそうなる可能性もある。

 さらに言えば、マルチタッチを使ったコンピューティングに乗り出しているのはMicrosoftだけではない。ニューヨーク大学教授のJeff Han氏は2007年3月に「Technology, Entertainment and Design」(TED)カンファレンスでSurfaceと同様の技術を披露して観衆を感嘆させた。Han氏はこの技術を商用化するため、新興企業のPerceptive Pixelを立ち上げている。また、Appleもこの分野で特許を取得しており、まもなく発売される「iPhone」でマルチタッチの技術を利用することもすでに表明している。

 それでも、MicrosoftのThompson氏はよその技術を侵害してしまうことは心配していないという。

 「われわれの法律チームは、会社の知的財産の状況に非常に満足している」とThompson氏は言う。

 Surfaceへの取り組みは、Microsoftの研究者Andy Wilson氏とハードウェアデザイナーのSteve Bathiche氏の、何度にもわたる話し合いの中から始まった。2人は2003年にMicrosoft会長のBill Gates氏にアイデアを提出し、試作品に取り掛かった。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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