Polymer Vision、ロールアップ型スクリーン搭載のモバイル端末を発表へ

文:David Meyer(CNET News.com) 翻訳校正:編集部2007年02月09日 18時01分

 Royal Philips Electronicsの一部門であるPolymer Visionは来週、モバイル技術の展示会3GSM World Congress(3GSM)で、同社が世界初という「ロールアップディスプレイ」を搭載した携帯電話端末の発表を予定している。

 「Readius」と呼ばれるこの端末は、ロールアップ型のグレースケールスクリーンを搭載し、第3世代(3G)携帯電話に対応したPDA/電子書籍リーダー一体型機器だという。Telecom Italia Mobile(TIM)が通信事業者として初めて同機器をリリースする予定で、2007年末に発売する予定。Polymer Visionから、英国の事業者と交渉しているとの発表はまだ確認されていない。

 Polymer Visionによると、同機器に搭載されているタッチスクリーンは、本体から最大5インチ(約12.7cm)引き延ばすことが可能で、コントラスト、反射率ともに高く、「印刷物を読んでいるような読みやすさ」を提供するという。また将来的には、カラー表示機能や動画表示機能を盛り込むとしている。

 TIMの顧客は、自分のモバイルネットワークSIMカードを通じてReadius向けの新聞や電子書籍をダウンロード可能になる予定だ。Readiusはまた、Wi-Fi接続機能やmini USBポートを備え、「携帯電話用のモバイル機能(EDGE/UMTS方式)と、放送用のモバイル機能(DVB-Hを介したIPデータキャスティング)が最適な形で統合されている」とTIMは説明する。またReadiusは、音楽プレーヤーとしても使用可能だ。

 Polymer Visionによると、Readiusに搭載されている発光ダイオード(LED)スクリーンは消費電力が少ないため、Readiusは平均で10日に1度の充電で済むという。

 Polymer Visionのマーケティング担当バイスプレジデントであるThomas van der Zijden氏によると、Readiusの初期生産台数は「数十万台」になるという。同氏は、「モバイル業界の中では大変少ない数」としながらも「この数字はあくまで出発点で、必要ならば生産台数を拡大する」としている。

 Readiusの価格はまだ明らかにされていない。しかし、van der Zijden氏によると、LEDディスプレイはバックライトが必要ない分、液晶ディスプレイ(LCD)よりも本質的に製造コストが低いという。LEDディスプレイの製造に規模の経済が適用されれば、ロールアップディスプレイは競争力のある値段になるだろう、と同氏は語る。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したも のです。海外CNET Networksの記事へ

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