KDDI、沖縄セルラーは、デジタルラジオのサービス開始を発表した。また、サービスに伴い、デジタルラジオに対応した新ケータイ「W44S」を12月上旬より発売(参照記事)する。
デジタルラジオは、CD並の音質で、文字や写真、静止画、簡易動画を含むデータ放送が可能な新放送サービスだ。たとえば、音楽番組を聴きながら、着うたフルやビデオクリップなどの音楽ファイルのダウンロードが可能になる。
現在の対応モデルは1機種のみだが、今後のモデル展開について、「コンセプトにあったものに積極的に搭載していく」と話した。いち早く新たなサービスを取り入れることで、音楽ケータイに強いauとしてのイメージアップを狙う。
MNPでも順調な伸び率を見せている同社だが、他社とどう戦っていくのか。KDDI代表取締役社長兼会長の小野寺正氏は、「われわれは次の手をつねに打ってきている。他社の参入は、デジタルラジオの普及には必要なことで、歓迎する。経済の活性化にもなるだろう。いままでのラジオとまったく違うラジオの普及になる。サービスの魅力があれば、だまっていてもお客さまはついてくるだろう」と余裕の構えを見せた。
デジタルラジオの実用化試験放送を行ってるエフエム東京は、12月1日よりCM挿入やコンテンツ課金などの商用サービスを開始すると発表した。同社の番組は、1セグメント+拡張2セグメントの「3セグメント放送」だ。音声放送に加えて、各種のダウンロードコンテンツの配信や購入、携帯電話では未対応だが、5.1サラウンド音声やクーポンの配信、カーナビ地図の更新なども行える。
サービスは、まずは東京、大阪から開始する。大都市を中心にエリアを拡大し、2011年には日本全国になる見込み。エフエム東京 代表取締役会長の後藤亘氏は、「デジタルラジオは、いままでのラジオと界面を超えたところに魅力がある。いまの若い人たちには想像力の欠如が感じられるが、従来の音声放送をベースにしながら、映像で想像力をひきたてるものになればいい」と話した。
エフエム東京のラジオパーソナリティである赤坂泰彦氏は、デジタル番組の紹介する中で「時間がなくて番組で紹介できないメールも、テロップで流すなど、パーソナリティとしてもいろいろ考えられる。どうやって聞き手を楽しませるか、喋り手側としても責任重大で楽しみが広がる」とコメントした。
また、音楽配信サービス「LISMO」に音楽ビデオがダウンロードできる「ビデオクリップ」を開始する。開始時はレーベルゲートのmoraほか、6サイトから約2000曲を配信予定という。新たに登場したW44Sに加え、すでに発表済みである「DRAPE」「W47T」が対応する。新サービスに伴い、LISMOのPC音楽管理ソフトがバージョンアップし「au Music Port 3.0」になった。
発表会には、新しいボーカリストを迎えたばかりのEXILEメンバー7名が会場に駆けつけた。新ユニットEXILEとパワーアップしたLISMOによる新たなステージを記念し“au×EXILE 第二章”キャンペーンを展開する。タイアップソングのビデオクリップをプレゼントするほか、着うたフルなどを1曲無料にするという。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス