日本ビクターは、D-ILAを用いたプロジェクションテレビの薄型化を実現する「スリムファンクション光学エンジン」技術を開発、2007年に商品化すると発表した。
同社では独自の反射型デバイス、D-ILAを搭載したリアプロジェクションテレビ「ビッグスクリーンEXE」を、2004年より発売している。昨年はフルHDタイプの1080p対応のモデルを発売するなど、高性能化も顕著で、サイズ展開は52V型から70V型までと薄型テレビの大画面化を牽引している。
今回発表された、スリムファンクション光学エンジンは、プラズマテレビや液晶テレビに比べ厚いとされていた奥行きをスリムにする新技術だ。
投射レンズ部に従来の屈折型レンズに加え、凹面レンズを組み合わせることで、約138度という従来比約1.5倍の広画角化を実現。これにより投射距離を約4割縮小させ、60V型で奥行き約27cmという薄型化を実現した。
また、凹面ミラーを用いた投射光学系の採用により、光学エンジン部に入る不要な光を遮断し、高コントラストを実現、ホコリなどの侵入も抑えるなど、スリム化以外の部分でもメリットは高い。
デザイン面では背面のフラット化を実現したほか、側面吸排気設計を採用することで、壁掛け設置にも対応する。
現時点で価格は未定だが、背面ミラーの縮小や現行製品のスクリーンを利用できるなど、コスト面でのリーズナブルさも強調している。
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