セイコーエプソンは9月26日、フォト複合機「マルチフォトカラリオ」の新製品5モデルと、より写真画質にこだわったA3ノビ対応プリンタなどカラリオプリンタ3モデル、AdobeRGBに対応したストレージビューア2モデルを発表した。10月5日より順次発売する。
エプソンは「プリンタまかせでキレイ」をコンセプトとし、写真の“顔”をプリンタが自動的に認識して補正する機能を打ち出している。今回の新モデルでは、補正機能をさらにパワーアップさせ、より肌色を美しく表現できるようになった。また、顔が小さいほど補正を弱くするなど、顔の大きさを判別し、背景とのバランスを考慮した最適な補正が可能としている。
また、おなじみとなった「つよインク」も「つよインク200」と進化し、耐光性やインクの向上や耐オゾン性も向上。アルバム保存の寿命としては200年という。また、エプソンではデジタル放送時代を鑑み、テレビとプリンタの接続も強化していく方針だ。上位モデルの「PM-T990」では、テレビプリントに対応した。現在は、松下のテレビ「VIERA」シリーズで利用できるネットワークサービス「Tナビ」で使用できる。LAN経由で旅行情報や料理レシピなど、放送局が印刷許諾したコンテンツや画面などのプリントが可能になる。2007年度中には、インターネット接続規格を標準化した「ネットTV」対応商品が各家電メーカーで発売される予定で、ネットTVにも準拠したものとなっている。テレビでのプリントは「家庭用インクジェットプリンタの第三の成長軸になる」と考えているという。
エプソンによると、家でプリントする率は44%で、30〜40代男性の利用者が主だという。お店プリントは37%で、60代男女、20〜30代女性が多いとしている。
一方で、「お店に持って行けばキレイになる。プロがやるから安心といった誤解がある」と、エプソン販売代表取締役社長の真道昌良氏は言う。「(おうちプリントへの訴求について)努力が足りないことを痛感している。ユーザーが潜在的に持っている不安感を払拭していきたい」と語った。なお、プリントしないという層も32%おり、カメラ付きケータイは89%がプリントしないという。カメラ付きケータイが普及している現在、まだ伸びる余地はありそうだ。年末商戦のプリンタ市場としては、前年比約105%の206万台と予測する。複合機と持ち運べるコンパクト機の市場が特に好調で、今年は複合機が60%、コンパクト機は10%を見込んでいる。エプソンでは、複合機とコンパクト機を中心としたラインアップに力をいれてユーザー層を広げ、52%以上のシェアを獲得したい考えだ。
ユーザーのすそ野を広げるため、テレビや映画で活躍する長澤まさみさんらを起用し、家族の写真生活を表現するドラマCMでアットホームさをアピールしている。
発表会場には、CMに登場する長澤まさみさん、高橋克実さん、未唯mieさん、CMの曲を唄う森山直太朗さんが駆けつけた。新CMには、長澤まさみさんがウェディングドレスを披露するシーンがあるが、「自分の撮影は終わっていたが、(ドレス姿を見るために)着替えて待っていた」(高橋さん)などと、CM撮影の裏話を披露した。また、コンパクト機シリーズ「Calario me:」と同じ名前の未唯mieさんは、「レストランなどで美味しそうだったものを撮る。家に帰って、お料理をつくるときにプリントして見ながらつくる。コンパクトだから、キッチンにも置ける」とアピールした。発売時期と市場想定価格は下記のとおり。
・複合機マルチフォトカラリオ
・複合機マルチフォトカラリオとカラリオプリンタ
・マルチメディアストレージビューワ
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