デジタル一眼レフカメラ(デジタル一眼)市場に家電メーカーが相次いで参 入している。今月に入りソニーが「α100」、松下電器産業も「LUMIX DMC-L1」 を発表。国内のデジタル一眼市場はキヤノンとニコンで圧倒的なシェアを占め るが、あえてなぜ参入するのか? 2強に挑むソニー、松下の狙いはどこにあ るのか? 「BCNランキング」のデータから探った。
●飽和点が見えてきたコンパクトデジカメに対し、成長続くデジタル一眼レフ
デジタルカメラ(デジカメ)は市場は、コンパクトタイプのデジカメ(コン パクトデジカメ)市場とデジタル一眼市場とに大きく二分される。06年5月現 在の販売台数比を「BCNランキング」でみると、コンパクトデジカメが95.6% で、デジタル一眼が4.4%。販売台数でみた日本のデジカメ市場は、ほとんど がコンパクトデジカメ、という構造になっている。
数がはけるコンパクトデジカメだが、その分競争は激しい。参入メーカーが 29社と多いうえ、販売台数ランキングもめまぐるしく変動する激戦区だ。一方 デジタル一眼では、参入企業はわずか6社。コンパクトデジカメと比べると光 学系で高度なノウハウが要求されるものの、製品ライフサイクルは長い。
また、デジタル一眼市場は成長余地も大きそうだ。コンパクトカメラユーザ ーのステップアップ需要が見込めるうえ、長年フィルムカメラに親しんできた 写真愛好家のデジタル一眼への「移住」も期待できる。
数字でみてみよう。「BCNランキング」で販売金額の前年同月比推移をみて ると一目瞭然。このところ前年割れの月がちらほらみられるコンパクトデジカ メを尻目に、デジタル一眼は若干上下にブレながらも、一貫して右肩上がりを 続けている。この5月には前年比20%増の伸びを示しており、トレンドはまだ 市場拡大の方向に向かっているといえそうだ。
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