ノートPCの販売台数がついにデスクトップを抜いたことが、米国時間3日に公表されたレポートで明らかになった。
調査会社Current Analysisのアナリストによると、2005年5月に米国市場ではノートPCの販売台数がPC市場全体の53.3%に達したという。ちなみに、昨年のノートPCの割合は、PC小売市場全体の45.9%だった。
これまでに、一時的にノートPCの販売台数がデスクトップを上回ったことは何度かあったが、ただしそれは1週間単位で見た場合で、しかも通常は極めて大々的なプロモーションが展開された結果だったとCurrent Analysisは指摘している。それに対し、5月はノートPCが初めて1カ月を通じてデスクトップの販売数を抜いたという。
2004年8月には、東芝が大胆な新学期向けの広告キャンペーンを展開した結果、ノートPCがデスクトップを追い抜く寸前までいったことがあった。このときはノートPCの販売台数が全体の49.6%に達した。
CurrentAnalysisのシニアアナリスト、Sam Bhavnaniは、ノートPCの売上増加の理由として次のような要因を挙げている。
「AcerやMedionなど、知名度でやや劣るベンダーの低価格製品を、Best Buy、Circuit City、CompUSAといった主要小売チェーンの店頭で見かけるようになるなど、ここ3カ月の間に消費者向けノートPCベンダーの数が増加した。さらに、ノートPCの価格が2004年5月から2005年5月にかけて17%(1370ドルから1131ドル)も下がったのに対し、デスクトップ(の価格)は同時期にわずか4%(728ドルから696ドル)しか下がらなかった」(Bhavnani)
Bhavnaniはまた、Wi-Fiが必需品と考えられるようになっている点も指摘した。
「1年前は、ワイヤレス機能未搭載の消費者向けノートPCが20%以上を占めていた。だが現在は、その数字が5%未満になっている。昨年は、Centrinoを搭載したノートPCが1399ドル近辺で頻繁に宣伝されていたのに対し、現在は900ドル以下のモデルもチラシで頻繁に目にするようになっている」(Bhavnani)
ノートPCの売上増加傾向から、ほかのアナリストも予想値を引き上げ始めている。J.P. Morganは、4月の販売実績を考慮し、2005年のPC販売台数の増加見通しを8.8%から10.1%へと引き上げている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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