サンフランシスコ--2006年第3四半期に、無線版のUniversal Serial Bus(USB)接続技術を採用した最初のデバイスが登場する予定だと、USBの標準規格を管理する業界団体のリーダーが述べた。
Wireless USBは、PCとプリンタやデジタルカメラ、音楽プレイヤー、外部ディスク装置などとを接続するおびただしい数のケーブルにうんざりさせられているユーザーにとって救いとなると、「USB Imprementers Forum」会長でIntelの技術戦略担当幹部のJeff Ravencraftは語った。Wireless USBは、現行の有線規格であるUSB2.0と同じ480Mbpsでのデータ転送が可能で、ケーブルの代わりとして、PCとデバイス側にそれぞれ小型の無線装置が必要となる。
「Wireless USBがまず搭載になりそうなのは外付けハードディスクやデジタルカメラ、プリンタなどだ」と、Ravencraftは「Intel Developer Forum」開催の前日に当地で行われたインタビューのなかで語った。「おそらく2006年の第3四半期から年末にかけて、そうした商品を目にすることになるだろう」(Ravencraft)
ただし、Wireless USBの実用化までには、解決しなければならない技術的な問題がまだいくつかある。USB Imprementers Forumは6日に「Wireless Association Specification」という新たな規格を発表した。この規格では、ユーザーが認めていないPCと各種機器との接続ができないようになる。
USBは、カメラやスキャナ、携帯電話、PDA、DVDドライブなど、無数の機器とPCとを接続するための方法として広く普及している。Ravencraftによると、Wireless Association Specificationの規定に準じたPCは、最大で127台のWireless USB搭載機器と接続できるという。
ただし、Wireless USBの登場までには、まだ多少時間がかかる見込みだ。Wireless Wireless Association Specificationでは、PCと機器を接続する際の関連づけに2つの方法が求められている。ユーザーはまず接続する2つの機器をケーブルでつなぎ無線接続のための関連づけを行い、そして機器側の示す数字をユーザーがコンピュータに入力しなくてはならない。
Wireless USBの基盤となっているのはUWB(ウルトラワイドバンド)という無線通信技術である。Wi-Fiが2.4GHzの比較的狭い周波数帯を使うのに対し、UWBの使う周波数帯は3.1GHz〜10.6GHzとかなり広い。また、UWBの信号は弱いためにほかの無線通信に干渉しない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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