ソニーCEO、CESで基調講演−−トム・ハンクスらの助っ人も登場

文:Daniel Terdiman(News.com)
翻訳校正:坂和敏(編集部)
2006年01月06日 09時49分

 ラスベガス発--ソニーCEO(最高経営責任者)のHoward Stringerは米国時間5日午前、CESで基調講演を行ったが、同氏の横には「ダ・ヴィンチ・コード」の著者であるDan Brownと俳優のTom Hanksの姿があった。

 だが、聖書の謎を追い求めるBrownの主人公(まもなく公開される映画版ではHanksが演じる)の力を持ってしても、その講演のなかから新製品情報を探し出すのは困難を極めた。

 Stringerは、自らがエレクトロニクスやエンターテイメントの未来の重要な「柱」だとするものの概要を明らかにした。だが、4日の記者会見で触れられていた内容以外の情報は一切なかった。また、いつでもどこでもテレビ番組を視聴できるという「PlayStation Portable(PSP)」の機能は披露されたものの、待望の次世代ゲーム機「PlayStation 3(PS3)」の発売日は明かされなかった。

 代わりに、Stringerはソニーの「e-エンターテイメント」構想や、高品位(HD)テレビ、映画製作用機器など各種のデバイスに焦点を当てた。

 同氏の基調講演のなかでおそらく最も印象深かったのは、StringerがBrownを壇上に招き、新しい「Sony Reader」を紹介した場面だった。Sony Readerは、米国外で発売されて高い評価を得た高品質の電子書籍専用端末だ。Stringerはその数分後、今度は映画版「ダ・ヴィンチ・コード」の主役であるHanksと、製作者のRon HowardおよびBrian Glazerを壇上に招き、同社のHD映像制作機器について語った。

 これらの映画関係者は、「ダ・ヴィンチ・コード」の進行状況と、高品位映像制作および投影システムの技術の進歩が映画鑑賞に与える素晴らしい影響について話をした。Sonyはさらに、公開間近の「ダ・ヴィンチ・コード」のシーンも初めて披露した。

 Stringerはデジタル映画以外に関しても、ソニーが家庭内外でのHD映像への移行を成功させる上で好位置にいる点を強調した。

 「ハリウッドの映画製作現場から家庭でのテレビ鑑賞まで、ソニーはHD関連のあらゆる部分に接点を持っていることから、HDへの移行はソニーにとって特に重要だ」(Stringer)

 またStringerは、Dell CEOのMichael Dellも壇上に招き、家電製品とIT業界の双方にとってのBlu-ray Discフォーマットの重要性について語り合った。そこでは、HDディスプレイの販売数はDellがソニーを大幅に上回る、といったジョークを披露してDellがStringerをちゃかす場面もあった。

 Stringerの講演にはSony Computer Entertainment of Americaの平井一夫社長も駆けつけた。同氏は、このホリーデーシーズンにPlayStation 2とPSPの販売台数がMicrosoftの「Xbox 360」の販売台数を上回ったと述べた。Stringerは、同社の今後の見通しは明るい、とする楽観的なメッセージで講演を締めくくった。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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