Xbox 360が発売されてからまだ数週間しかたっていないが、ハッカーらはすでに同ゲーム機で動くソフトウェアをハックしてしまったようだ。
「Team PI Coder」というグループが、Xbox 360用ゲームのソースファイルを読み込み時に抽出する方法を見つけたと主張している。
eEye Digital SecurityのセキュリティプロダクトマネジャーSteve Manzuikによると、ゲームのコードをのぞき見ることは、Xbox 360のハッキングに向けた第一歩になるという。
「現時点では、そのファイルシステムを解明したに過ぎない。しかも、これはオリジナルのXboxのファイルシステムと大差ないものだ。私の考えでは、これはあるゲームソフトのハッキングであり、本当にXbox 360をハッキングしたとはいえないと思う。ただし、これは今後につながる第一歩ではある」(Manzuik)
Team PI Coderは、複数のゲームに関する詳細と「抽出ツール」をウェブで同時に公開した。ファンサイトのXbox-Scene.comによると、同ツールはゲームの複製に転用できる可能性があるという。
「このようなものをダウンロードすることは違法であり、これらのゲームではまだ何もできない」とXbox-Scene.comには書かれている。
これらのゲームは、Xboxの別の保護機能が働くために、少なくとも今のところはプレイできず、またPCでも動かすことはできない。
Team PI Coderは、このファイルを使っても特に何かができるというわけではない、と抽出したデータの説明ファイルに書いている。「これらのダンプはまだ実行できないが、遅かれ早かれ可能になる。すでに最初の作業は完了した。ここからは世界中のハッカーやコーダー、クラッカー全員が協力してこの課題に取り組んでもらいたい」(Team PI Coderのメモ)
MicrosoftはTeam PI Coderによるハッキングにコメントしていないが、同社の関係者によると、Xbox 360のプロテクションはかなり優秀だという。同社は米国時間16日付けの声明のなかで、「ハードウェアとソフトウェアの両方の機能を強化して、Xbox 360を著作権侵害やモディング(部品改造)から保護している」と述べている。
「Xbox 360には、われわれがXboxの経験から学んだ点がいろいろと活かされている。われわれはオリジナルのXboxでハッカーに悪用された弱点を特定し、Xbox 360から脆弱性を排除した」(Microsoftの関係者)
オリジナルのXboxは、ハッカーの恰好の餌食となっていた。同ゲーム機では、増設チップ(いわゆる「modチップ」)を利用して、海賊版のディスクや各種アプリケーションを動かすことができた。また、XboxでLinuxを実行できると主張したグループもあった。このようなハッキングはXbox 360ではまだ報告されていない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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