Microsoftは米国時間14日、「Windows XP Media Center Edition(XP MCE)」のアップデート版をリリースする。このソフトの登場により、同社のデジタルエンターテインメント配信計画において、間もなく発売される同社の家庭用ゲーム機「Xbox 360」がより重要な役割を果たすことになる。
Microsoftによると、このアップデート版XP MCEには、「Media Center PC」からXbox 360を介してテレビなどの機器に音楽、映像、写真、テレビ番組、映画といったデジタルメディアを配信するための機能が追加されるという。同社のこの行動はすでに予想されていた。同社幹部が今年前半に同ソフトの開発計画について議論していたためだ。
メディアの配信については、「Media Center Extender」と呼ばれる機器を使えば既に可能であり、またXboxとMedia Center PCとの連携を可能にするキットもMicrosoftから発売されている。しかし、今回のアップデート版XP MCEは、話題のMicrosoft製家庭用ゲーム機Xboxをメディアの配信に対応したピアとして利用可能にし、さらにMCEとしては初の高品位(HD)映像コンテンツ配信機能を備える。MicrosoftのWindowsクライアント部門のプロダクトマネジメント担当シニアディレクター、Brad Brooksによると、特別なMedia Center Extender技術を搭載したXbox 360は年末に発売されるという。
Microsoftは、自社製品を同社のより大規模な家庭用エンターテインメント計画に連携させる取り組みを続けているため、今回の動きは、XboxとMedia Center PCの両方の販売促進につながる可能性がある。同社のエンターテインメント計画は依然として、その中心的役割をPC(および同社の主力製品であるWindows)に依存している。同社のライバル企業としては、iPodシリーズの関連製品の開発を続けるApple Computerや、老舗の大手家電メーカーであるSonyなどが挙げられる。
「この戦略は至って単純だ。われわれは、消費者が手持ちのコンテンツをあらゆる機器に送信でき、さらにそれらの機器がWindows PCに接続されているという、Windowsをベースにした環境を構築したいと考えている。Xbox 360(の追加)は、その構想の次の展開にすぎない」とBrooksは語る。
Brooks によると、「Update Rollup 2 for Windows XP Media Center Edition 2005」と呼ばれるこのアップデート版ソフトは、DVDチェンジャーをサポートしているため、Media Centerを通じて映画を最高200本まで管理可能だという。またAway Modeと呼ばれる新機能により、Media Center PCに家電製品のようなオン/オフ機能が追加される。さらに、DVDを焼くための様々な新機能や追加的HDテレビチューナーのサポートも追加される。
またMicrosoftは、Media Centerユーザーが視聴可能な番組の追加を目的とした複数のコンテンツプロバイダとの新たな提携も発表する予定だ。新たにコンテンツリストに追加されるのは、MTVやVH1の追加コンテンツとMTV Overdriveおよびブロードバンド映像チャンネル、AOL Picturesデジタル写真サービスとAOL Radio featuring XM、BBCの5000本以上の番組を提供するAkimbo Service、National Geographic and DiscoveryおよびMajor League Baseballのプレーオフの試合、さらにGame xStreamとDiscover Gamesの2種類のゲームサービスだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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