東芝は9月16日、ポータブルオーディオプレイヤーで利用できる小型の燃料電池を開発したと発表した。同社が2004年6月に発表した世界最小の燃料電池(関連記事)をベースにした組み込み型の小型燃料電池ユニットで、2007年頃の実用化を目指す。
今回開発したのは出力が100mWと300mWの燃料電池ユニットで、それぞれシリコンオーディオプレイヤー、HDDオーディオプレイヤーに組み込むものだ。
100mW型の小型燃料電池を内蔵したシリコンオーディオプレイヤー。端末の横から燃料を注入する |
100mW型は横23mm×縦75mm×厚さ10mmと板ガム程度の大きさで、3.5mlの燃料で約35時間駆動する。一方、300mW型は、横60mm×縦75mm×厚さ10mmの大きさで、10mlの燃料で約60時間駆動可能だ。いずれも燃料のメタノール濃度は99.5%となっている。
東芝の燃料電池は、燃料ポンプや空気ファンなどを使わないパッシブ型の機構を採用し、メタノール燃料を薄めずに使用できる点が特徴だ。今後は耐久性や信頼性について試験を続け、2007年以降の燃料電池の本格普及期に向けて開発を進めるとしている。
なお、今回の発表された燃料電池は10月4日から幕張メッセで開催される「CEATEC JAPAN 2005」に出展される。
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