調査会社のIDC Japanは9月5日、2005年第2四半期の国内携帯電話端末市場に関する調査結果を発表した。端末メーカーの出荷台数シェアではパナソニック モバイルコミュニケーションズが首位を奪回し、NECが3位に転落した。
パナソニックは2004年第3四半期、第4四半期と首位の座にあったが、2005年第1四半期にはNECが1位となっていた。NECはNTTドコモのFOMA端末を中心に第3世代携帯電話(3G)モデルの売れ行きが大きく伸び悩んだことからシェアを落とした。2位になったのはシャープで、ドコモ向け、ボーダフォン向けに安定した出荷実績を記録した。4位には、テレビ機能付き端末などの新機種が人気を高めた東芝が入った。
IDC Japanは同四半期における携帯電話端末の国内出荷台数についても明らかにした。ドコモのFOMA 700シリーズの売れ行きが不振であることなどから、前年同期比3.2%減の1065万台となった。
方式別による出荷台数の推移をみると、引き続き第3世代携帯電話へのシフトが進んでいるという。全出荷台数のうち、3G端末の占める割合は74.9%になった。IDC Japanでは、2005年第4四半期にはこの比率が90%前後にまで高まると予想している。
2005年後半の見通しについては、「年末にかけてさらなる新規3G端末の登場は市場にプラス影響を与える可能性があるが、その一方でベンダーの製品差別化がユーザーに受け入れられず、不人気モデルのまま在庫問題に発展するマイナス要因も残されていることから、2005年の年間出荷数量の伸びは限定的になる可能性が高い」とIDC Japanコミュニケーショングループのシニアアナリストである木村融人氏はコメントしている。
(出典:IDC Japan)
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