米最高裁が、PtoP企業はユーザーの行った著作権侵害行為について責任があるとの判断を下したことに対し、CNET News.comの読者からはさっそく多くの反応が寄せられている。
多くの読者が、最高裁の論理には欠陥があるとし、この判断がソフトウェアメーカーを標的にした大量の訴訟の引き金になるとの懸念を表明している。
T Oadと名乗る読者は「ハイテク業界よ、さようなら」と、この判決を伝えた記事のTalkBack欄に書き込んでいる。「Microsoft、Apple、Intel、Adobe、Sun、HP、Dell、Cisco、Seagateなどの各社に別れを告げよう。これらの企業の製品は、どれも著作権の侵害行為に使われている。文書や写真、音楽ファイルなど、著作権で保護されたものを持つことが可能な人間であれば、だれでもが資金が続く限り、これらの企業を訴える権利がある。そして、必ずそうした行動にでる者が現れる。そうなれば、裁判所はあらゆる種類のIT企業に対する訴訟でにぎわうことになるだろう」
Anon Ymouseというニックネームを使う別の読者も、同様の恐れを表明している。「実際に計画的な著作権侵害行為を行い、それで利益を上げようとしている集団を訴えることには反対しない。だが、こうした判断が下されたことで、われわれはみな、最終的に納税者への負担と、メディア業界による消費者のさらなる疎外意外には何も生み出さないような、非常に冗長で高くつく法規制の悪影響を受けることになる。みんなが被害を被ることになるだろう」(Ymouse)
だが、他の読者に対して過剰反応を控えるよう促す者もいる。「これは『さらばハイテク業界』でも『ソニーのベータマックス再来』でもなく、ましてや『大企業へ魂を売り渡した』わけでもない。これが意味するのは、著作権侵害を助長する明らかな意図をもったソフトウェアを誰かがなんとかしなければならないということだ」
今回の最高裁判決は、著作権保有者側にとっては大きな勝利といえる。またこの判決が、ファイル交換が一般化しているインターネットの状況を塗り替えようとしている。
しかし、この判決はまだ発表されたばかりであり、一般ユーザーがその意味を理解するまでにはしばらく時間がかかりそうだ。「この判決によって、ネットユーザーが行ったいかなる行為についても、(そのユーザーが利用する)ISPが責任を問われることになるのだろうか」と、Onehop Supportと名乗る読者は書き込んでいる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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