カリフォルニア州サンマテオ発--ソニーは米国時間7日、PlayStation Portable(PSP)のユーザーが同携帯端末を使って同社のデジタル音楽サービスに接続できるようにすることを正式に認めた。
Sony Pictures副会長のYair Landauは、iHollywood Digital Living Roomフォーラムで講演し、ソニーがPSPと自社のエンターテイメントダウンロードサービスConnectとを同期させるソフトウェアを投入することを明らかにした。同社はさらに、PCやMacとPSPをリンクするソフトウェアも1年以内にリリースする、と同氏は述べた。
PSPは大方からはゲームプレイヤーととらえられているが、ソニーではこのデバイスが幅広い用途をこなす携帯端末になると考えている。PSPは、日本で昨年12月に発売され、米国でも3月24日に発売される見通しとなっている。同社によると、PSPはビデオ鑑賞や音楽再生、内蔵のWiFi接続機能を使ったインターネットへの接続にも使われるようになるという。
「PSPは初めてのエンターテインメント用スイスアーミーナイフだ」(Landau)
しかし、多くのソニー製品同様にPSPも互換性に乏しい。たとえば、PSPで映画を鑑賞するにしても、ソニーが新たに出したUniversal Media Disc(UMD)光メディアフォーマットでリリースされるタイトルの数は限られる。なお、北米で発売されるPSPの第一弾にはSony Pictures作品「スパイダーマン2」のUMD版がバンドルされることになっている。
ソニーは昨年、市場の圧力に屈し、自社のデジタル音楽プレイヤーでMP3ファイルを新たにサポートした。自社製品と共通標準との互換性改善に向けたソニーの取り組みは、このときから始まった。6日にソニーのCEOに指名されたHoward Stringerは、1月に行われたインタビューのなかで、同社は幅広いコンテンツと互換性のある製品を作りたい、と語っていた。
同様に、Landauはソニーがメモリースティックに依存していることについても苦言を呈した。メモリースティックは、ソニーが発明し、中心になって売り込んでいるフラッシュメモリカードフォーマット。PSPは、ゲームデータの保存やPCとのコンテンツのやりとりにメモリースティックを利用している。
Landauは「メモリースティックは途方もなく値段が高い」とし、ソニーがこれを「もっと競争力のある価格」にすることを期待すると付け加えた。
Landauはさらに、ハリウッドの映画会社が全般的にはデバイス間でのコンテンツのやりとり実現に協力的になりつつある、とも述べている。
同氏は、今後1〜1年半のうちに「とても簡単に携帯端末でビデオを観られるようになる」とし、当初はUMDディスク、リムーバブルメモリ、もしくはハードディスクへのダウンロードという経路でコンテンツを配信することになるとした。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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