Hewlett-Packard(HP)が特許を取得したある新技術は、デジタルカメラにある回路を搭載し、カメラが捉えた画像を離れたところからでもぼかせるようにするというものだ。
2003年4月に提出され、2004年10月に公表された米国特許20040202382番には、遠隔にある端末からの操作によりデジカメが撮影した画像を自動的に修正できるシステムとある。
つまり、この技術を利用すれば、写真を撮られたくない時には、輪郭がぼやけた自分の顔しか撮影できないように、周囲にあるデジカメやデジカメ搭載機器を設定できるということになる。
英国ブリストルにあるHPの研究所で働くMaurizio Piluというエンジニアは、このようなシステムは、急増するデジタルイメージング機器と高まるプライバシーへの懸念とのバランスをとるものとなると、同申請書のなかで述べている。
写真を撮られないようにできるシステムは、カメラ禁止のような厳格な措置に訴えることなくプライバシーへの懸念に対処するものといえる。これまでデジカメを搭載した携帯電話に対しては、多くの場合で禁止措置がとられてきた。
HPの申請した特許は、デジカメ、「私を撮らないで」という信号を発信する「画像機能抑制モジュール」の両方に組み込まれる技術、抑制モジュール搭載機器をデジカメに瞬間的に登録するシステムを対象としたもの。デジカメ内部に搭載されるこの技術には、ぼかしを加える顔を特定できる高度な画像分析ソフトウェアも含まれている。
HPの広報担当者は、現時点では同技術を商用化する計画はないと述べている。この技術が財務的に現実味を帯びるには、多くのカメラメーカーによる採用が必須で、場合によっては政府による義務付けも必要かもしれない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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