東芝が80Gバイトの容量をもつ小型ハードディスクを発表した。同社のハードディスクは、大ヒット中のApple Computerの携帯音楽プレイヤー、iPodに採用されている。
同社は米国時間13日遅くに声明を出し、それぞれ40Gバイトと80Gバイトの容量をもつ新しい1.8インチディスクの量産を2005年半ばに開始することを明らかにした。ちなみに、現在小型ハードディスクの容量は最大で60Gバイトとなっている。
Appleはこの新型ハードディスクを将来の製品に搭載するとの発表を行っていない。だが、東芝が新しいハードディスクを出すと、Appleはその後を追ようにiPodの新機種を発表してきている。たとえば、東芝が6月に60Gバイトのハードディスクに関する計画を発表すると、数カ月後にはAppleが60Gバイトのカラー画面搭載iPodを公開する、といった具合だ。
Appleは1月にサンフランシスコで開催されるMacworld ExpoでiPodの新モデルを披露するとみられており、その候補としてはさらに大容量のハードディスクを搭載したものや、フラッシュメモリを採用したローエンドの製品などが挙げられている。
東芝は先の声明のなかで、新たに垂直磁気記録方式を採用したことにで、1.8インチのディスク1枚で40Gバイトの記憶容量(80Gバイト版にはディスクを2枚搭載)を実現したと述べている。
従来のハードディスクの構造は、情報を保持する超微細磁石を水平方向に並べている。だが、東芝はこれを垂直方向に並べることに成功した。その結果、設置スペースに配置できるビット数を増やすことが可能になり、この新技術によって約206Mビット/平方ミリメートという記録密度の最高記録を達成できたと同社では説明している。
東芝の山森一殻ストレージデバイス事業部長は声明のなかで、「われわれの研究により、垂直磁気記録方式が秘める能力の優位性が確認され、信頼性の高い高密度記録に必要な核となるヘッドとディスクの技術も確立することができた」と述べている。
東芝によると、同社は携帯電話やカメラ向けとなる0.85インチディスクにも垂直磁気記録技術を採用し、その容量を8Gバイトにまで引き上げる予定だという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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