KDDIは12月8日、2005年日本国際博覧会(愛知万博)向けに開発した情報端末「愛・MATE(アイメイト)」を公開した。OSにWindowsを採用した国内初の携帯電話端末となる。
愛・MATEはCDMA2000 1xなどの通信機能を備えたオレンジと、日立のミューチップリーダーを搭載したブルーの2種類がある。オレンジは運営スタッフの業務連絡や来場者への案内に使われる。また、日本館に来場した障害者や外国人のアシスタント端末として、音声や文字、画像などで展示内容の説明などを行う。ブルーは入場券のミューチップの読み取りなどに利用される。
OSにはWindows Mobile 2003 Second Edition Software for Pocket PCsを採用した。「通常、携帯電話を開発するには1年半から2年かかる。開発環境やソフトウェアが充実しているWindowsを採用したことで、1年足らずで開発できた」とKDDI 経営戦略本部 新ビジネス推進部長の森克実氏は話す。「ソフトウェアや周辺機器を追加することでさまざまな使い方ができる。見た目はケータイだが、中身はパソコンと思ってもらっていい」(同氏)
端末の製造元は富士通だ。同社はWindows Mobile 2003を搭載したPDA「Pocket LOOX v70」を開発しており、今回の端末も同じチームが担当したという。
オレンジはCDMA2000 1xのほか、無線LAN、Bluetoothにも対応する。2.8インチのQVGA液晶を搭載し、NetFront v3.2ブラウザを使ってPC用のウェブサイトを閲覧できる。メーラー、アドレス帳も搭載する。また、Java、Flashにも対応する。
大きさは縦155.3mm、横67.4mm、厚さ25.2mm。重さはオレンジが220g、ブルーが190g。連続通話時間は150分、連続待受時間は30時間となっている。
オレンジは3600台を運営スタッフが利用し、200台を一般に貸し出す。ブルーは1200台あり、このうち500台が日本館のサイト「サイバー日本館」で事前申し込みをした人に貸し出されるという。
KDDIでは今回の博覧会で端末のテストマーケティングを行い、利用者の反応を見ながら事業化についても検討するとしている。
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