Hewlett-Packard(HP)は来年、既存のDVDの10倍の記憶容量をもつ次世代DVD技術をサポートしたPCをリリースする。
同社は米国時間16日、2005年後半に出荷するデスクトップやノートPCでBlu-ray Discをサポートすると発表した。Blu-ray Discは、青色レーザーを用い、2層ディスクに最大50Gバイトのデータを記録できる技術。HPは、このBlu-ray Discフォーマットのサポートを最初に表明した企業の1社だ。
同フォーマットをサポートするドライブでは、CDやDVDの再生も可能になると見られている。
Blu-ray Discは現在HD DVDという、青色レーザーをつかった別の技術と競合しているが、双方のフォーマットには互換性がない。HD DVDディスクでは、2層ディスクに最大30Gバイトのデータを記録できる。青色レーザーを使ったDVDは、現行規格の赤色レーザーを用いたものの後継規格と考えられている。現行DVDの記憶容量は4.7Gバイトしかなく、高解像度なデジタルテレビ番組の録画には不十分だ。
「Blu-rayの方が(HD DVDより)大容量なので、同技術の支持を決定した。また、Blu-rayの仕様に組み込まれたインタラクティブ機能も、同技術を採用した理由の1つだ」とHPの光学ストレージ担当ゼネラルマネージャーのMaureen Weberはいう。「われわれは(Blu-ray陣営の)規模の経済成立を促すだろう。生産量の増加にともない、製品の価格を引き下げていくつもりだ」(Weber)
また同氏は、Blu-ray対応製品の市場投入は、HPにとって優先事項であると付け加えた。
現行DVDの「DVD+RW」規格は、DellとHPが支持を打ち出したことで他の規格と張り合える強力な対抗馬になったとの経緯がある。今回のHPの発表は、そのことを想起させる。
HPやDellも、Blu-ray Discの標準規格を策定するBlu-ray Disc Association(かつてのBlu-ray Disc Founders group)のメンバー企業だ。同組織には、日立製作所やLG Electronics、松下電器産業、Samsung Electronics、シャープ、ソニー、Thomson Multimediaを含む88社が参加している。
一方、HD DVDフォーマットを支持する企業には、NEC、三洋電機、東芝などがある。
HPの今回の発表は驚くには値しないが、他のPCメーカーによる同フォーマットの採用を促進する可能性が高い。
なお、東芝はHD DVDフォーマットをサポートしたノートPCを2005年12月に発表する予定をすでに発表している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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