ハンドヘルド向けのオペレーティングシステム(OS)を開発している米PalmSourceの重要なライセンシーであるPalmOneが、同社のスマートフォン「Treo」シリーズにMicrosoftのOSを使用するとのレポートをある投資銀行が1日(米国時間)に発表したのを受け、PalmSourceの株価が急落した。
投資銀行Needham & Coのリサーチノートによると、PalmOneは同社の人気スマートフォンであるTreoシリーズでMicrosoft製のハンドヘルドOSを利用できるようにする取り組みを進めていることを「暗に認めた」という。現在、TreoスマートフォンにはPalmSourceのPalm OSが搭載されており、PalmOneはPalmSourceにとって最大の顧客企業である。両社は最近、互いに分離独立したため、提携先を自由に選択できるようになった。
1日のPalmSourceの株価は、前日終値から2ドル9セント値下がりし、前日比9.32%減の20ドル33セントで引けた。時間外取引でも株価に変化はなかった。
PalmOneの広報担当者は、(Needham & Coの)報告書は誤解に基づいていると語り、さらに同社はプラットフォームにはこだわらないと付け加えた。また担当者らは、会社の方針として開発中あるいは開発されていない製品についてはコメントしないと語った。PalmSourceからは同報告書に関するコメントを得られていない。またMicrosoftの広報担当も、いわゆる噂や憶測についてのコメントは差し控えた。
Needham & Coは同報告書の中で、10月5日に行なわれたPalmOne担当アナリストのために開催されたイベントの後に同社幹部が述べたコメントを引き合いに出し、「発表の内容はほぼ間違いないことが分かっている」と付け加えている。しかし同報告書によると、Charles WolfとJustin Udelhofenの2人のアナリストも、Microsoft製OSを搭載したTreoがいつリリースされるかについては分からないという。
Udelhofenは、Microsoft製OSをPalmOneのTreoスマートフォンで利用可能にすることにより、Treoは、現在MicrosoftのOS製品を利用している大企業にとってより魅力ある製品になるだろう、と付け加えている。ただUdelhofenは、PalmOneがPalm OSを見限るとは見ておらず、Microsoft製OSのサポートはあくまでPalm OSを補完するものと見ている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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