Apple ComputerのiPodに搭載されるチップを製造するPortalPlayer(本社:カリフォルニア州サンタクララ)という会社が、株式公開の準備を着々と進めている。
米証券取引委員会(SEC)に米国時間27日に提出された書類によると、同社は普通株625万株を1株あたり11〜13ドルで売り出す予定だという。
株式を1株あたり12ドルで売却できれば、同社は約6760万ドルもの資金を手にすることになる。また、同社の証券引受会社がオプションを行使して、より多くの株を買えばその額は7800万ドルにもなる。この書類は、同社が8月に提出した最初の登録申請書類を更新したものだ。
SECに提出された書類には、PortalPlayerに関する情報だけでなく、iPodの将来に関するヒントも記載されている。PortalPlayerは最初の申請書類のなかで、写真やスライドショーを表示できるカラーディスプレイを搭載し、音声や動画をテレビに出力できる機器を稼働させるだけの技術を有していることを示唆していた。これらはいずれもAppleが米国時間26日に発表したiPod Photoが誇る新機能だ。
新しい書類からは、同社の従業員数が9月30日時点で156人になっていることも明らかになった。同社の従業員数は、8月時点では132人だった。
PortalPlayerは自社の業績について、赤字が続いているものの、損失額は減っていると述べる。今年の1月から9月末までの間に同社が計上した損失額は13万1000ドルだが、前年同期に計上した損失額が730万ドルだったことを考えれば、同社の業績が格段に回復していることが分かる。
2004年の9月までに同社が計上した売上は4780万ドルで、これは前年同期の1290万ドルのほぼ3倍にあたる数値だ。
AppleのiPodは売れ行きが好調だが、Portal Playerの将来については懸念の声が上がっている。同社の売上の90%以上がiPodによってもたらされたものだ。さらに、証券会社のThomas Weisel Partnersはレポートのなかで、Appleが将来的にPortalPlayerのライバル企業であるSigmaTelのチップを採用したフラッシュメモリベースのiPodを販売する見込みだと述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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