IBMとEastman Kodakの両社は米国時間16日、デジタルカメラやカメラ付き携帯電話で使用される新型のイメージセンサーを共同で開発/製造するという計画を発表した。
この計画の下でIBMは、Kodakの専有技術を利用し、バーモント州バーリントンにある自社の半導体工場でセンサーを生産する予定だ。両社によると、IBMのCMOS(相補型金属酸化膜半導体)技術を使用することにより、似た設計のCMOSイメージセンサーよりも、消費電力の少ない高画質なセンサーが製造可能になるという。
デジタルカメラやカメラ付き携帯電話に内蔵されるイメージセンサーは光を電荷に変換し、画像を取り込むプロセスを始動させる役割を果たす。
Kodakは、同社のイメージセンサー技術のライセンスをIBMに供与する。新しいセンサーでは、CCDで提供される最小の画素サイズと同レベルの画素サイズを実現する一方で、光感度の向上やノイズの低減が図られるという。これらのセンサーを内蔵しているカメラを使うと、光量が少ない場所でも、数百万画素の写真や毎秒30フレームの動画を撮影できると両社は述べた。
かつてフィルムメーカーとして全盛を誇ったKodakは、デジタル画像分野でも足場を固めるべくさまざまな取組みを展開しているが、今回の動きもその一環だ。同社は先ごろ、National Semiconductorのイメージング部門とその知的所有権を買収している。また今年初めにKodakは、新しいデジタル製品の開発と販売に集中するため、人員を削減した。
「イメージセンサーデバイスに対する世界的な需要は、驚異的なペースで高まっている。IBMとの提携により、画像技術やセンサー研究の分野におけるKodakのコア・コンピタンシーをコンシューマアプリケーション開発に応用していくことが可能になった」と、Kodakのイメージセンサービジネス担当ゼネラルマネージャーChris McNiffeは声明のなかで述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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