Hewlett-Packard(HP)は、ノートPC製品のメモリ部分に欠陥が見つかったことを受け、顧客に無償で交換用モジュールを提供し始めているが、最大で90万台の製品にこの影響が及ぶ可能性があるという。
HPは米国時間25日、自社でのテストを通じて、一部のノートPCのメモリモジュールに回路設計上の欠陥が見つかったと発表した。この欠陥が原因となり、Windowsがいわゆる「ブルースクリーン」と呼ばれる状態になったり、マシンが断続的にフリーズしたり、またはメモリが破損する可能性があるという。
HPでは、約90万台のノートPCがこの問題の影響を受けると考えていると、同社広報担当のMike Hockeyは語った。HPの調査では、問題のメモリモジュールとIntel製の一部のチップセット、そしてC3と呼ばれる低消費電力状態をサポートするPentiumプロセッサを組み合わせた製品に影響が出ることが分かっている、と同氏は説明した。
Hockeyによると、問題のメモリモジュールは、2002年3月から2003年7月の間にInfineon、Micron、Samsung、Winbondの4社が製造したもので、容量は128Mバイト、256Mバイト、512Mバイトの3タイプだという。
Infineonの関係者は、「この問題についてはHPと連絡を取り合っており、適切な解決策を探しているところだ」と語った。他社からはすぐにコメントを得ることができなかった、
HPは、このメモリの欠陥によって、HPと同じパーツの組み合わせを採用しているほかのメーカーのノートPCでも、同様の問題が生じる可能性があると考えている。
メモリの交換プログラムは過去にも行われたことがある。Dellも2000年に同様の状況に直面し、20万〜40万台のLatitudeノートPCで不良メモリチップの交換を行った。
HPでは、特定のノートPCを所有する顧客に対し、ソフトウェアユーティリティをダウンロードして実行し、自分のマシンに欠陥メモリがないかどうかテストするよう呼びかけている。このユーティリティはHPのウェブサイトにある。同社ではウェブサイトを使ってノートPC所有者の情報を収集し、欠陥があると分かったモジュールはオーナーの負担なしで交換する。
交換プログラムの対象となるHP製ノートブックは、Compaq Evo NotebookのN610c、N610v、N620c、N800c、N800v、N800w、N1000c、N1000vの各モデルと、Compaq Presarioの1500、2800、x1000、x1200の各モデル、HPおよびCompaqのBusiness Notebook nx7000、そしてHP Pavilion zt3000。
これらのノートPCでは、問題のメモリモジュールと、Pentium 4あるいはPentium Mプロセッサ、そしてIntel 845MP、845MZ、852PM、852GME、あるいは855PMのいずれかのチップセットとの組み合わせが使われている、とHockeyは話している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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