Apple Computerは米国時間2月17日、iPod Miniの出荷を開始したことを明らかにした。さらに、先月発表したこの小型音楽プレーヤーへの予約がすでに10万を越えていると付け加えた。
新世代の超小型ハードドライブを搭載する249ドルのiPod Miniは、名刺を1センチ強重ねたくらいの大きさで、1000曲分の楽曲を保存するのに十分な4Gバイトの容量を搭載している。先に登場していたこれより大型のiPodと同様、 MiniのほうもMacintoshとWindowsの両方に対応している。
iPodのプロダクトマネジャー、Stan Ngはインタビューの中で、Appleのウェブサイトで発注した個人客の数に言及し、「顧客からの反応が素晴らしく、我々は非常にワクワクしている」と語った。Appleでは、iPod MiniがオリジナルのiPodの売上を奪うことがないよう現在も状況を見守っているところだが、今のところは新しい顧客が集まっているようだ、とNgは述べている。
「これまで見た限りでは、iPod MiniがiPodの売上を奪うことはないようだ」(Ng)
Ngは、Mini発表後のオリジナルiPodの販売台数を明らかにはしなかったが、「こちらの売れ行きも引き続き好調」だという。購入事例を見ると、MiniはオリジナルのiPodよりも若者や女性に受けているようだ。また、フィットネス愛好家の間でもMiniの方が人気が高いようだ。
Appleによると、初期の受注分は現在出荷が進んでいるが、シルバー、ゴールド、ピンク、ブルー、グリーンの5色のMiniがApple Storeと正規代理店に登場するのは、20日の午後6時になるという。
iPodはAppleにマーケットシェアで大きなリードを与えてくれたが、同社はMiniでこの優位性の維持を目指している。昨年11月の時点で、iPodのマーケットシェアはMP3プレーヤーの総販売台数の31%を占めており、ハードディスクを搭載した音楽プレーヤー市場ではさらに高いシェアを誇る。同社は前四半期に73万台という記録的な数のiPodを販売した。
Appleは同時に、その多くがiPodと同じような小型ハードディスクを搭載する各種製品の追い上げにも直面している。Miniは、きょう体はかさばるが価格や保存可能曲数で勝るデバイスとも競合していかなくてはならない。
ハードディスクメーカーのCorniceは、iPod Miniに搭載されたものと競合する製品をつくっているが、同社が17日に語ったところによると、Cornice製品はいくつかの新しい音楽プレーヤーに搭載が決まっているという。これらのプレーヤーのなかにはWi-Fi機能を装備したSoniqcastの「Aireo」や、Digitalwayの「MPIO HD200」、Nextwayの「NHD-150D」などがある。Corniceのハードディスクは、すでにDigital Networks North America の「Rio」や、Creative Technology、RCA、iRiverなど各社の音楽プレーヤーにも採用されている。
Appleはまた、オンラインの音楽ダウンロード市場でも、首位の座の維持を目指している。同社のiTunes Music Storeサービスは、NapsterやMusicMatchなどとの競争にさらされているが、それでも70%の市場シェアを得ていると同社は主張している。
Appleはこの週末に、大手小売りチェーンのTargetで、iTunes専用の15ドルのプレペイドカードを販売しはじめた。同社の話では、このカードはCDの売り場だけでなく、電気製品売り場でも、iPodと一緒に売られているという。
Technology Business Researchのアナリスト、Tim Dealは、アップルがプリペイドカードの販売をはじめたことを前向きに評価している。
「Appleにとって、これはiPodに対する関心を生み出す新しいやり方だ。全米に1200店舗を構えるTargetの店頭にカードを並べれば、衝動買いする客や、急いでギフトを買い求めている客、さらにこれまでiTunes Music Storeを知らなかった多くの人々に訴求できることだろう」(Deal)
Dealはまた、このプリペイドカードが、オンラインでクレジットカードを使うことに抵抗を感じる人たちにもアピールする可能性があると語った。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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