ソースネクストの「ソフト◎1980シリーズ」に新たな製品が加わることになる。サン・マイクロシステムズの統合オフィスツールStarSuiteだ。サン・マイクロシステムズとソースネクストは15日、共同で記者会見を開催し、StarSuite 7パーソナルパックを2月5日より1980円で販売開始すると発表した。
ソースネクストは、2002年よりサンのデスクトップビジネスのパートナーとなっており、これまでもStarSuiteの販売を手がけてきた。昨年10月31日からはStarSuite 7を9800円で販売していたが、今回発表されたパーソナルパックはStarSuite 7の機能をすべてそのまま残し、使用できる期間を1年間に限定して1980円という低価格を実現させた。9800円の通常ライセンス版も引き続き販売を続ける。
ソースネクスト代表取締役社長、松田憲幸氏(左)と、サン・マイクロシステムズ代表取締役社長、ダン・ミラー氏 | |
---|---|
ソースネクストは2003年2月にパソコンソフトのコモディティ化を開始、あらゆるジャンルのソフトウェアを150タイトルまでそろえた。このシリーズにオフィス製品が加わることについて同社代表取締役社長の松田憲幸氏は、「パソコン本体の価格は下がっているのに、ソフトウェアの価格は変化がないのが現状だ。本体が安くなればなるほど、追加でオフィスソフトを購入する際の負担は大きく感じるだろう。実際われわれが調査した結果では、オフィスソフトが高価だと感じている人の割合は97%にものぼった」とし、StarSuiteの優位性を述べた。
ソースネクストのコモディティ化戦略の下、同社のソフトウェア販売本数シェアは21%となり、トップの座を獲得した。金額シェアでもマイクロソフトの22%、シマンテックの12%に続き、ソースネクストは9%で第3位となっている。今後の販売戦略として松田氏は、「これまでパソコンソフトは主にパソコンソフト専用コーナーで売られていたが、今後は家電店の1階など目立つ位置での販売を開始する。販売チャネルもPC量販店だけでなく、書店やコンビニエンスストアでの取り扱いも開始し、2万5000店舗を目指す」としている。StarSuite発売日には、全国6100店のファミリーマート、7000店のローソン、2100店のデイリーヤマザキにて1980円シリーズが販売されることになる。
StarSuite 7の初年度販売目標は100万本。ソースネクストはLotus1・2・3のコモディティ化において週間売上本数を30倍以上に伸ばした実績があり、StarSuiteの販売についても前向きだ。サンの代表取締役社長、ダン・ミラー氏も、「技術革新は大変重要なことで、サンもこれまでその部分にフォーカスしてきたが、それをどのように顧客に提供するかという部分も大変重要だ。ソースネクストのビジネスモデルにより、デスクトップソフトウェアを革新的な方法で顧客に提供することができる」と述べ、今回の提携強化がサンにとっても大きな意味をなすとした。
StarSuite 7は、MS Officeと互換性のあるワープロ、表計算、プレゼンテーションソフトを備えており、MS Officeには備わっていない図形描画、データベース、Webパブリッシングソフトなども含まれている。対応OSはWindows、Linux、Solaris。松田氏は、パソコン購入の際にオフィスソフトがバンドルされないケースがほぼ半数に達しているため、そのようなパソコン購入者を主なターゲットとすると述べているが、果たしてStarSuiteはどこまでMS Officeに対抗できるだろうか。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」