米Hewlett-Packard(HP)と米Dellは、ソニーなどが提唱する青色レーザー光ディスク技術(Blu-ray)を支持していくと発表したが、これは過熱する次世代DVD規格争いにおいて、最新の展開となるものだ。
先週HPとDellは、Blu-ray Disc規格への支持を表明した。Blu-rayは、青色レーザー光を用いて、ディスクの片面に高品位テレビ(High Definition TV:HDTV)の映像を4時間以上録画できるという技術だ。
「HPは、次世代リムーバブルストレージとして、Blu-rayがもっともコンシューマ志向の技術だと考えている」と、同社シニアバイスプレジデントのJohn Romanoは、声明のなかで述べている。
青色レーザーを使ったDVDは、現行規格の赤色レーザーを用いたDVDの後継規格と考えられている。同技術では、現行DVD(4.7GB)の数倍にあたる、片面最大27GBのデータを記録できる。
さらに、Blu-ray陣営では、約50GBのデータを記録可能な、2層ディスクの開発にも取り組んでいる。
新しいDVDフォーマットは、テレビの現行規格よりも高品質な画像を表示できるHDTVディスプレイの登場に伴って必要になると、Sony of Americaのシニアバイスプレジデント、Mike Fidlerは説明する。
だが書き込み可能なDVDの場合と同様に、将来の業界標準を狙った規格争いが、ここでも起こりつつある。
NECと東芝は、HD DVDと呼ばれる青色レーザー規格をすでに開発している。2003年11月には、業界団体のDVD Forumが、このHD DVD規格に関して、読み込み専用ディスク向け仕様の暫定版を承認した。
だが、NECと東芝が提案した同規格は、ソニー、日立、蘭Philips、韓国Samsungを含む、家電メーカー10社の結成した団体が提案するBlu-ray Disc規格との競争に直面している。
Sony of AmericaのFidlerは、DellとHPが支持を表明したことで、Blu-rayが書き込み/書き換え可能なDVD規格となる可能性が高まったと述べている。
「IT業界でBlu-rayを広めることは重要だ。市場的にも、IT企業にはBlu-ray採用を牽引する力がある」(Fidler)
DellとHPが支持を打ち出したことで、現行のDVD分野では、DVD+RW規格が、DVD-RW、DVD-R、DVD-RAMなどと張り合う強力な対抗馬になったという経緯もある。
Fidlerは、Blu-ray規格をベースにした製品が、2006年には米国市場で発売になりそうだと付け加えた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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