米PalmOneは、Java開発者が同社の携帯端末TreoおよびTungsten向けにアプリケーションを開発しやすくするツールを発表した。これにより、同社はより多くの法人顧客の獲得を狙っているという。
同社が15日(米国時間)に明らかにしたところによると、同社は米IBMのWebSphere Micro Environmentのテスト版をリリースしたという。このテスト版は、携帯端末用の一連のプログラミングツールであるJava 2 Micro Edition(J2ME)もサポートする。なお、WebSphere Micro EnvironmentはIBMから先ごろリリースされた開発ツールパッケージのバージョンの1つで、現在Palmの開発者サイトから無料で入手できる。
今回リリースされたツールキットによって、PalmOneから出されたデバイス向けにコードを書き直す必要がなくなるため、Javaの開発者は、これまでよりも簡単に同社製品向けのアプリケーション開発に取り組めるようになる。
PalmOneのこの動きは、同社製品で利用できるビジネスサービスやアプリケーションの増加につながりそうだ。そうしたものが増えれば、大企業が日常業務で携帯端末を使用する機会が増える可能性がある。
Palm開発者向けのWebSphere Micro Environmentツールキットは、Borland JBuilder、SunONE Studio、Simplicity for Mobile Devicesを含む、あらゆるJ2ME互換の開発環境で利用できる。IBM関係者によれば、同ツールキットの最終版は、来春リリースになるという。
Palmは今年、同社のTungstenでIBMのWebSphere Micro Editionを使うと発表していた。このソフトウェアは、ハイエンドのTungstenやTreoが搭載する米ARM製プロセッサ用に最適化されている。
さらに、両社は昨年契約を結び、IBMのWebSphere Eコマースソフトを稼働する企業が、Palmのデバイスを使って、WebSphereサーバ上に格納された情報にアクセスできるようにすると発表していた。
ますます多くのデバイスメーカやソフトメーカーが、企業顧客を取り込むために、Javaをサポートするようになってきている。この9月には、ワイヤレスサービスを提供する米Dangerが、米Sun MicrosystemsのJ2MEソフトウェアに関して、同社とライセンス契約を結んだ。
Hiptop携帯端末を開発している新興企業のDangerは、現在同社のソフトウェアをJavaに対応させる作業を進めており、J2MEを使う製品を来年上期に発表すると述べていた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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