フィンランドのNokiaは、自社の携帯電話機が爆発してオランダの男性が負傷した事件で、同社製品に過失があるとするオランダの消費者団体の主張に対し、異論を唱えている。
Nokiaが行った同事件の予備調査によると、爆発した携帯電話は同社が認可していないバッテリを利用しており、Nokiaのオリジナル部品だったとするオランダの消費者保護団体Consumentenbondの主張とは矛盾するという。
Nokiaによると、爆発した携帯電話を回収して、疑問点を確かめることはまだできていないものの、「オランダの事件の場合は、これまで入手した情報から、オリジナルのバッテリではなかったと推定できる」という。
今回の事件は、オランダで起きたものとしては2件目となる。今年8月には、Nokiaの携帯電話が爆発して、女性が顔に火傷を負った事件があった。
Nokiaは、今年2月に、今回ほど劇的ではない状況で、バッテリーに問題が生じることを認めていた。欧州、アジア、アフリカにあるケアセンターに、外側が溶けたり、部分的に壊れた状態で送り返されてくる携帯電話の数が、大幅に増加していることに気付いたのが、問題発見のきっかけだった。
その当時Nokiaは、熱が原因の問題に関して、矛盾したアドバイスをしていた。米国にいる同社の技術者は、偽造バッテリの不適切な回路構成に原因があるとしていたが、以前同社で豪州の広報担当だったAntony Wilsonは、その原因は特定できないと述べていた。
「何(が原因)か、Nokiaがきちんと特定できない理由は、回収時点ですでにバッテリが溶けてしまっているからだ。だが、使われている素材を調べれば、問題のバッテリの質が劣っているかどうかを判断できるはずだ」(Wilson)
当時Nokiaは、この問題に関して、「過熱状態が引き起こす問題」とし、消費者に認められたNokia製のバッテリ以外は使わないよう警告していた。
同社は9日にも、改めてこの警告を発した。
Nokiaが9日に、この件について発表した声明文には、「通常のNokiaの保証規定では、当社製ではないアクセサリの使用は、保証の対象外となることがある」とある。
同社は、今年2月には、豪州の消費者に対し、3310、3330、8250の各シリーズの携帯電話に関して、偽造バッテリに注意するよう呼びかけている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」