アジアのゲームソフト開発をリードする韓国は、まもなく中国、インドの両大国に追い抜かれてしまうかもしれない。
一部のオブザーバーによれば、中国では政府がゲーム開発に公的な支援を行い、一方インドでは成熟したソフトウェア産業がゲーム業界への支援を行うという。
中国政府は、コンピュータゲーム産業の可能性を引き出すための2つの研究プロジェクトに、合わせて62万米ドルを投資してきた。このプロジェクトは、「863プログラム」と名付けられた同国のハイテク研究開発の青写真ともいうべきプログラムの一部となっていると、中国情報を掲載するニュースサイト「china.org.cn」が報じている。
これらのプロジェクトでは、ゲーム全体の開発はせず、代わりに再利用が可能なソフトウェアの核で、他のゲームを開発する際にその出発点となるゲームエンジンにフォーカスすると、中国の科学技術省のLi Wuqiangは語っている。
中国のゲーム産業は、昨年度1億1000万ドルの収益を上げ、またモバイルゲーム関連の売上は8億7000万ドルに達したと、Liは付け加えた。
中国ではインターネットの人気が高まっており、この影響でコンピュータゲーム業界は著しい成長を遂げていると、china.org.cnのレポートは伝えている。
いっぽう、インドのゲーム産業はいま、拡大の緒に就いたところだ。
インドのEconomic Timesの報道によると、韓国のSamsung、日本のソニー、米Microsoftなどの大手企業が、インド市場への本格的参入を準備しており、またインド企業もゲームソフト開発の潜在力を引き出す可能性があるという。
Microsoft Indiaのマネージャー、Mohit Anandの話では、インドのゲーム市場はいまバラバラで混乱した状態にあるが、業界の見通しは改善しているという。
コンピュータが普及し、ゲームセンターへ簡単にアクセスできるようになり、また海外旅行者が増えたり、娯楽製品の捉え方が変わったことなどが、 ゲーム産業の急成長の理由となっていると、調査会社Blackstone Market FactsのマネージャーであるAsha Ganesan Senは説明している。
ゲーム開発は、現在米国で100億ドル市場となっており、ゲーム端末市場はソニーのPlayStation2、任天堂のGame Cube、そしてMicrosoftのXboxが独占している。
Blackstone Market Factsが行った調査によると、東南アジアでは、韓国製品がゲーム産業の総収入の54%を占めているという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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