ライバルとの差を広げるソニーのメモリースティック

 つい最近、ソニーと同社のメモリースティック技術に関するライセンス契約を結んでいる主要家電メーカーの仲間にPhilips Electronicsが加わった。メモリースティックは次々と大手各社の支持を獲得し、普及の機会をさらに拡大している。

 Philipsは米国時間19日にDVDプレイヤー、携帯電話や他の携帯端末のような家電製品で使用される同社のNexperiaチップ用にメモリースティック技術のライセンス契約を結んだと発表した。Philipsによれば、メモリースティック技術を取り入れたNexperiaベースの製品は、来年の第2四半期に利用できるようになるという。ライセンス契約の条件は、明らかにされていない。

 「エンドユーザーは、これでさまざまな家電製品でコンテンツを共有したり、交換したり、記録できるようになる」と、Philips Semiconductors上級副社長Leon Hussonは発表の際に述べた。

 ソニーは競合メーカーがひしめく着脱式のフラッシュメモリカード市場で、自社の立場を改善すべく、メモリースティックフォーマットの影響力を拡大させることに取り組んでいる。

 フラッシュメモリ市場の最大の障害はさまざまなフォーマット間に互換性がないことだ。そのため、アナリストは、ソニーの努力によってメモリースティックカードを使う製品の数が増えることは、どんな程度であれ、同社にとって重要だと述べている。

 メモリーステックは、SDメモリーカードに続き、第2位のマーケットシェアを誇っている。2002年に、メモリースティックは20億ドルとも言われる世界市場で21%のシェアを占めた。Gartnerによれば、2007年までに市場規模は46億ドルまで成長すると見込まれているという。

 ソニーは、今月始め、2001年に契約を結んだ Samsung Electronicsとの協力関係をさらに拡大すると発表した。更新された契約の下で、Samsungは今期の後半からメモリースティックカードの製造販売を開始し、カードを使う製品をSamsungブランドで売り出すという。

 6月中旬にメモリースティックパートナーのSanDiskもソニーとの契約を拡大し、すでに開発済みの一部の新しいカードも扱うようになると発表した。

 4月現在、メモリースティックカードと同カードを使う製品の出荷数は、4000万台に達している。ソニーによれば、メモリースティックと互換性のある製品の数は、2005年までに2億台に達することが期待されているという。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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