東海岸で開催されるMacworldに元気がないことを如実に示すものとして、今週開催中の同イベントにおける米Apple Computerの発表は小さなものいくつかにとどまり、主要ハードウェアは全く発表されなかった。
Appleが16日(米国時間)に明らかにしたところによると、同社は「Final Cut Pro」ビデオ編集プログラムに含まれていたオーディオツールの、スタンドアロンバージョンを発売するという。この「Soundtrack」ソフトウェアの価格は299ドルで、作曲用ツールのほか、4000種類以上の効果音が含まれている。
さらに同社は、Adobe Premiereビデオ編集アプリケーションのユーザー向けに、同ソフトのCDと交換で「Final Cut Express」(Final Cut Proの機能制限バージョン)を無償で提供するか、Final Cut Pro購入時に500ドルのキャッシュバックを行うというプログラムも公表した。米Adobe Systemsでは先週、Premiereの新バージョンはWindows XPベースのマシンにしか対応しないと発表していた。
これらの発表は、規模を縮小してニューヨークで開催されたMacworldでApple副社長のGreg Joswiakによる基調講演が予定されている日に行われた。幅広いMacユーザーからグラフィックアーチストやミュージシャンへとフォーカスを転換したことを反映し、今年になって「Macworld Expo」から「Macworld CreativePro」へと名前を変えた同イベントでは、昨年までApple CEO(最高経営責任者)のSteve Jobsが基調講演を行ってきていた。
例年、主要製品発表の場だった同イベントだが、Appleは今回新しいハードウェア製品を全く発表しなかった。
その代わりとして、Appleは先月カリフォルニア州サンフランシスコで主催したWorldwide Developer Conferenceで大きな発表をいくつか行っている。同社はPower Mac G5の発表とPanther(Mac OSの次期バージョン)のプレビューの場としてこのイベントを利用した。
さらに同社は今週、同デスクトップを「世界最速かつ最強のパーソナルコンピュータ」として大々的に宣伝する新しいCMの放映を開始し、新型Power Mac G5のパフォーマンス議論に新たな一石を投じている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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