「Consumer Electronics Show (CES)」が米国ネバダ州ラスベガスで開催される(会期:2002年1月9-12日)。各国メーカーが毎年恒例のイベントにこぞってやってくる。
米国時間1月8日夜に、米Microsoft会長兼チーフアーキテクト、ビル・ゲイツの基調講演で幕を開ける今年のCESには、ソニーの安藤国威COO、米Intel CEOのクレイグ・バレット、米Texas Instruments CEOのトム・エンジボスら業界の重鎮が顔を揃える。
多くの企業が無線ネットワークやデジタルメディア関連の新商品・新技術を発表すると見られ、同イベントを通じて2003年の傾向が見えるだろうとアナリストらは予測する。
米Jupiter Researchのアナリスト、マイケル・ガーテンベルグは今年の市場傾向について、「年間を通じたメインテーマは、携帯端末にデジタルコンテンツを組み込むこと」と分析する。さらに「今年は、Microsoftがパソコンや携帯端末の枠を超えてさまざまな機器に乗り込んだことから、Microsoftと同社のSmart Personal Object Technology(SPOT)に大きな関心が集まる」とも指摘する。
SPOTとは、目覚まし時計などの家電製品とMicrosoftの.Net Compact Frameworkを結ぶソフトウエア。同技術により、家電からパソコンに格納されているデータにアクセスできるようになる。なおMicrosoftは2002年11月に開催されたCOMDEXでこのSPOTの概要を紹介し、「同技術の詳細についてはCESで披露する」と説明していた。
今週初めには、携帯端末やスマートフォンのOSを統括する同社のMobility Groupが、Pocket PC 2002とSmartphone 2002 OSの新版を発表している。両製品は、無線ネットワーク規格の一つであるCDMAに対応するもの。CDMA市場に参入したことによりMicrosoftは、フィンランドNokiaとの携帯電話OS戦争に突入することになった。
なお、日立製作所と韓国Samsung Electronicsが、両社の携帯端末にMicrosoftのCDMA対応Pocket PC Phone Editionを採用すると発表している。これらは、CDMAの利用者数が世界一の北米市場で販売される。
関連記事:CES開幕(2):新製品が目白押し
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス