シンガポール発--Hewlett-Packard(HP)が携帯端末iPAQ hx2000ラインの新機種を発表した。これらの新機種では、セキュリティや通信機能が向上している。
現地時間30日に発表された「hx2700」には、指紋読み取り装置が内蔵されており、右手か左手の指2本分の指紋を登録できる。これは、ユーザーが指を怪我したときなども、端末にログオンできるようにするための工夫だと、HP SingaporeのパーソナルシステムグループゼネラルマネージャーRobin Seowは述べた。
HPは、最新モデルには企業が自社の資源をよりうまく保護するためのツールも付属していると述べた。
Seowによると、企業は脆弱なパスワードシステム、データへ容易なアクセス、端末の盗難/紛失、PCと携帯端末間の安全でないデータ転送などのリスクを抱えているという。しかし、HPのセキュリティアプリケーション「ProtectTools」を使うと、企業は従業員に持たせたiPAQの設定内容を変更して、データ保護やユーザー認証の安全性を確保することができる。
例えば、これらのツールの1つであるセキュリティソフトウェアツールを使えば、ユーザーが何度か間違ったパスワードを入力した時点で中の機密データが消えるように、端末を設定できる。また同ツールを使って、PCと情報を同期できるiPAQ端末を指定することも可能だ。この機能は、悪意をもった人間が自分のiPAQを使って企業内の機密情報をダウンロードするのを防ぐためのものだと、Seowは述べる。
ソフトウェアベンダとの提携
HPは、シンガポールの独立系ソフトウェアベンダ(ISV)AlpSoftやIdealSoftとの提携の下、iPAQのワイヤレス通信機能をサポートするエンタープライズアプリケーションを提供していく。これらのアプリケーションには、SFAやCRM、ロケーショントラッキングツールなどが含まれる。
hx2000シリーズの発表会の席上で、IdealSoftは同社のSFAツールのデモンストレーションを行った。同ツールを使うと、営業スタッフは外出先からワイヤレス機能を利用して社内のERPシステムや在庫管理システムにアクセスできる。またカスタマーサービス要員は、iPAQ端末を通して、注文書を作成したり、在庫を確認したり、配送の手配をしたりできる。また配送スタッフもiPAQで、その日の配送スケジュールなどの予定をチェックするといった内容のデモンストレーションだった。
hx2000シリーズはhx2100、hx2400、hx2700の3モデルで構成されている。いずれの機種もデュアル拡張スロット(CFとSDカード)を装備し、無線通信のBluetoothをサポートする。プロセッサの動作周波数は312MHz〜624MHz。最高機種では128MバイトのROMと128MバイトのRAMを搭載する。
価格はhx2100が349ドル、hx2400が449ドル、hx2700が549ドルとなっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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