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アップル、IBMを見限る--Macにインテル製プロセッサを採用へ

2005/06/04 20:00
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 [Update:6日09時35分] CNET News.comが入手した情報によると、Apple Computerは米国時間6日に、IBMとの提携関係を解消し、代わりにIntel製プロセッサを同社のコンピュータに採用することを発表する。

 Appleは1994年以来IBMのPowerPCプロセッサを採用してきたが、今後は徐々にIntelチップへの移行を進めることになると、同社の状況に詳しい複数の情報筋が述べている。これらの情報筋によると、Appleはまず2006年なかばに、Mac miniなどローエンドのコンピュータでIntelプロセッサへの切り替えを行い、Power Macなどハイエンドのモデルも2007年なかばには移行する予定だという。

 この発表は米国時間6日からサンフランシスコではじまるAppleの「Worldwide Developer Conference(WDC)」で行われるとみられている。WDCでは同社CEOのSteve Jobsが基調講演を行うことになっている。このニュースの発表の場としては、WDCはうってつけの機会といえる。なぜなら、チップが変更になれば、プログラマーは新たなプロセッサの機能を最大限に活用するために、ソフトウェアを書き直さなくてはならないからだ。

 この件に関して、IBM、Intel、Appleの各社はコメントを差し控えた。

 米Wall Street Journal紙は先月、AppleがIntelプロセッサへの切り替えを検討していると報じていたが、しかしチップの変更はAppleにとって困難でありリスクを伴うとして、多くのアナリストがこの可能性に懐疑的な考えを示していた。

 こうした懐疑的な見方は依然として消えていない。「Appleがもし本当にCPUを切り替えるとしたら、わたしはびっくりして目を回し、そして心配になるだろう」と、Insight 64のアナリスト、Nathan Brookwoodは述べている。「Macのアーキテクチャが再び変更になった場合、Appleの市場シェアがどうなるのかがわからない。同社はアーキテクチャを変更するたびに、ユーザーとソフトウェア開発者を失っている」(Brookwood)

 Appleは1990年代に、Motorolaの6800系プロセッサから、MotorolaとIBMが共同で開発したPowerシリーズへの切り替えを成功させている。このときも、刷新された新しいプロセッサのパフォーマンスを最大限に活かすためにはソフトウェアを書き直す必要があったが、ただしエミュレーションソフトを使って新しいマシン上でも古いプログラムが動くようになっていた(MotorolaからスピンオフしたFreescaleは現在、AppleのラップトップやMac Mini向けにPowerPCプロセッサを製造している)。

 AppleとIBMとの関係は、これまでに何度か不安定になったことがある。Appleは以前に、IBMのチップ開発が遅いことを公に非難したが、IBMはこの問題を解決済みだとしていた。今回の提携に詳しい情報筋によると、最近はPowerPCプロセッサのシリーズ拡大を求めるAppleの要望に対し、IBMが少量生産ビジネスの収益性に懸念を表明しており、これがIntelとの提携に弾みを付けたという。

 Appleは何年も前から、IntelやAdvanced Micro Devices(AMD)と提携の可能性について意見交換を行っていたと、複数のチップメーカー関係者が明らかにしていた。

 今回、Appleには1つ強みがある。それは、Mac OS XがベースとするオープンソースのFreeBSDが、すでにPentiumなどのx86チップ上で動作しているという点だ。また、Jobsは以前、Mac OS Xはx86チップ上でも簡単に動かせると語っていた。

 今回のチップ変更により、Appleの今後の戦略に対する疑問も浮上してくる。同社はIntelベースのPC陣営に加わるにあたり、Mac OS Xをどのベンダーのコンピュータ上でも動くようにするのか、それとも自社のマシンだけに限定するのかという基本的な選択を迫られることになる。

 Sageza Groupのアナリスト、Clay Ryderによると、Appleとの提携解消でIBMは評判を落とすことになるが、それでも同社はMicrosoft、ソニー、任天堂の各社が今後発売するゲーム機にPowerファミリーのプロセッサを提供することで、この損失を補えるという。

 「その莫大な量を考えれば、ゲーム機向けのビジネスのほうが大きいはずだ。しかし、知名度の高い顧客を失えば、数字には表せない打撃を被ることになる」(Ryder)

 ただし、実際には、IBMは「Power Everywhere」というマーケティングキャンペーンを展開し、Powerプロセッサを幅広い機器に搭載しようとしている。同チップはネットワーク機器からIBMのサーバ製品、そして世界で最も強力なスーパーコンピュータ「Blue Gene/L」にまで採用されている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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