情報家電プロジェクト、いよいよ米国で始動

 キッチンの調理作業をインターネットや携帯電話で設定する――こんな日も遠くはなさそうだ。Hewlett-Packard(HP)やIBMなどが参加するInternet Home Applianceは、ウェブ対応の台所家電システム、Mealtime Pilotの試験プロジェクトを発表した。今後2週間以内に開始する予定という。

 Mealtime Pilotの主な構成内容は次の通り。(1)インターネット対応で冷蔵・レンジ機能を兼ね備えた米WhirlpoolのPolara Refrigerated Range、(2)インターネット、CD/DVD、テレビなどの多目的機能を搭載した、米Iceboxのフリップダウン式エンターテインメントセンター、(3)IBMの統合サービス、(4)HPのプリンター、(5)米Sears Roebuckの顧客サービス、(6)米Peapodのオンライン日用品サービス、である。

 この家電システムでは、オーブンで食材を冷蔵し、夕食に合わせて調理するように設定できる。帰りが遅くなる場合は、インターネットや携帯電話ででき上がり時間を変更すればよい。携帯電話でオーブンの電源を切ったり、ウェブでレシピを検索し、印刷することも簡単に行える。

 Internet Home ApplianceはMealtime Pilotを、来月フロリダ州オーランドで開催される台所・バス用品の展示会で披露する予定。現在、家電システムのテストを行うため、ボストン地域在住の20世帯を選抜している最中だ。今年12月には、プロジェクトの成果を報告書にまとめる。

 ハイテク企業はこれまで、ゲーム機やノートパソコンなどの斬新な製品には熱心だったものの、台所の情報家電には冷たい態度をとってきた。しかし現在は潜在価値が高い市場として多くの企業が注目している。毎日の必須事項である食事の準備などが簡単かつ効率的に行える製品は、家計で大きな決定権を握る主婦にアピールするものだ。

 ただし、台所の情報家電が収益性の高い市場であるかどうかは未だ証明されていない。これまでMicrosoft、Intel、3Comなどが台所の情報家電を発売してきたが、いずれも失敗に終わっている。プロジェクト支援者は「ユーザーはハンドヘルドや高機能の携帯電話、デジタル音楽などでインターネット接続を経験している。今なら、パソコン以外の装置でインターネットに接続することに抵抗がないはずだ」と期待を寄せている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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