「Offline Pages」は、あとでじっくりと読みたいウェブページをiPadに転送して読めるサービスだ。これまで紹介した「Instapaper」や「Read It Later」と同じ、いわゆる“あとで読む”系のサービスだが、リーダーは現時点でiPad限定となっている。利用は無料だが、閲覧用のiPadアプリは600円だ。
仕組みは同種のサービスとほぼ同様。ブラウザにブックマークレットを登録し、あとで読みたいと思ったページが表示された状態でクリックするとページがクラウド上に蓄積され、iPadからの参照が可能になる。ブックマークレットについてはPC上のブラウザ向けのほか、iPhoneのSafari向けも用意されている。
本サービスの大きな特徴は、ウェブページをオリジナルのレイアウトのまま転送すること。例えばInstapaperであれば転送先で表示されるのは本文テキストのみで、画像を含めた元レイアウトのページを表示するには別途ブラウザを起動する必要があった。このテキスト表示モードは読みやすさに優れる一方、サイトによってはうまくキャッシュされなかったり、慣れ親しんだレイアウトのサイトであれば、むしろ違和感を感じさせる要因となっていた。
本サービスでは、ウェブページは画像もレイアウトもすべてそのままの形で転送される。一見するとキャッシュされたデータであることが分からないほどで、読んでいるうちについついリンクをクリックしてしまうこともしばしばだ。ほかのサービスと同様、これらのキャッシュデータはオンライン環境下でいったん同期しておけば、あとはオフラインの状態でじっくりと読むことができる。設定を変更することで、リンク先1階層分のページ、もしくはサイト全体のデータをキャッシュしてまとめて持ち歩くことも可能だ。
サービス自体の歴史が浅いこともあり、InstapaperやRead It Laterに比べると他サービスとの連携が弱いほか、閲覧はiPadに限定されるが、ウェブページとそのリンク先をそのままのレイアウトでキャッシュできることからとっつきやすいほか、ほかのサービスではきちんと表示されないページがこちらではうまく表示できる場合も少なくない。この安定性を維持したまま今後さらなる進化が期待される。
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