「あとで読む」は、その名の通りあとで読みたいウェブページをクリップして転送し、あとでじっくりと読むためのサービスだ。前回紹介した「Instapaper」などと同種のサービスで、この種のサービスとしては珍しく国産である。
クリップされたウェブページをサイト上にキャッシュし、そこにアクセスして読むInstapaperとは異なり、「あとで読む」では、ウェブページをHTMLメールとして自分宛に転送する方式を採用している。いったんメールボックスで受信してしまえばオフライン環境でも閲覧できること、またフォルダ分けなどにおいて通常使っているメールと同じように条件付きでフォルダ分けが可能だったりと、特殊な操作を覚えなくてよいのはありがたい。
使い方は同種のサービスと同様で、クリップしたいページを表示した状態で、ブラウザのお気に入りバーに登録したブックマークレットをクリックするだけ。クリックした時点のデータがメールで転送されるので、現時点のデータを残しておきたい場合のスクラップブック代わりにも使える。また、モバイル用に用意されている派生サービス「あとで読も」では、ページ上のテキストデータだけを転送することも可能だ。
特にこのモバイル用の「あとで読も」は、選択されている文字列だけを転送する機能があり、例えば会社情報のページから所在地だけを転送したり、電話番号だけを携帯電話に転送するといった用途に重宝する。ページ全体を転送しようとするとサイドバーや広告の文字列までまるごと転送されてしまってわずらわしく感じる場合にも、必要な箇所だけを転送できるので便利だ。
iPhoneが登場する前に世に出たサービスであり、今となっては機能に多少の物足りなさを感じる点もないわけではないが、シンプルイズベストの使いやすさは競合サービスが多数登場した現在でも色あせない。難点があるとすれば、メールアドレスを変更するとブックマークレットを再作成しなくてはいけない点くらいだろうか。一般的なケータイを使って効率のよいウェブページ閲覧を行ないたい人は、一度試してみてはいかがだろう。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス