朝日新聞によれば、政府は2月21日、ネットサービスのIDやパスワードを不正取得するフィッシング行為を処罰対象とする不正アクセス禁止法の改正案を閣議決定した。同改正案は、警察庁が1月24日に骨子をまとめていた。
現行法では、フィッシング行為などが発覚しても、実際に不正送金などの被害が起きるまで処罰することができなかった。改正案では、入手方法を問わず不正利用を目的としたID・パスワードの取得が処罰対象となるほか、金融機関などの偽サイトを開設するだけで罪に問えるようになる。
警察庁によれば、2011年以降フィッシングや不正プログラムによる不正アクセスや不正送金が多発しているという。同年3月末~11月24日までに、35都道府県の56金融機関の160口座(未遂40口座含む)が被害に遭っており、不正送金の総額は約3億円にのぼる。このうち、フィッシングによる犯行が2金融機関で約2000万円、不正プログラムによる犯行が54金融機関で約2億8200万円となる。
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