Appleは「MacBook」ファミリにIntelの次期版プロセッサ「Sandy Bridge」(開発コード名)を2011年にも採用することを決め、人気の高いノート型Macの少なくとも一部モデルからNVIDIAのグラフィックスプロセッサ(GPU)が消えることが業界情報筋への取材で明らかになった。
Appleの計画に詳しい情報筋によると、米国時間2011年1月5日にConsumer Electronics Show(CES)でローンチすると発表されたIntelの最新版プロセッサが、現行モデルに代わって新しいMacBookファミリに採用されるという。現行のMacBookファミリは、Intelの「Core i」シリーズおよび「Core 2 Duo」プロセッサとともに、NVIDIAのGPUを搭載している。しかし、Sandy Bridgeではグラフィックス性能が強化されることから、少なくとも今のところAppleは、NVIDIAのGPUを一部モデルで使用しないことに決めている。
情報筋によると、MacBookファミリでディスプレイが13インチ以下のモデルはSandy Bridgeのみを搭載するように変更され、上位モデルの「MacBook Pro」にはAdvanced Micro Devices(AMD)のグラフィックスプロセッサが採用されるという。上位モデルにNVIDIAのプロセッサがなおも採用されるかどうかは不確かだ。
Sandy BridgeはIntelにとって画期的なプロセッサだ。というのは、主流の製品のなかで初めてGPUをCPUに直接統合したプロセッサで、性能を強化しながら、グラフィックス機能を実質的には無料で提供することになるからだ。Appleにとってこの性能の増強は、一部のMacBookファミリの下位モデルにIntelのグラフィックスを採用するのに十分な理由になるかもしれない。
Insight64の主席アナリストNathan Brookwood氏は次のように述べている。「これまでの13インチモデルのローエンド製品群を見直してみると、ディスクリートな(CPUと統合されていない)GPUを使う余地はあまりない。そのため、今後もし(Appleが)ローエンド製品でSandy Bridgeを採用するようになれば、もっぱらSandy Bridgeの統合グラフィックスに頼る必要が出てくると思う」
「(最新版の)グラフィックスには(およそ)2倍の性能を期待していいだろう」と、Sandy Bridgeのグラフィックス性能をすでに試した技術系ウェブサイトAnandtechの最高経営責任者(CEO)Anand Shimpi氏は語り、「この性能レベルになれば、ローエンドモデルにディスクリートな(NVIDIAやAMDの)グラフィックスの必要性を感じない」と述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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