UPDATE Microsoftは米国時間12月2日、「Microsoft Silverlight」の次期バージョン「Silverlight 5」について詳細を発表した。Silverlight 5ではメディアの再生を改善するとともに、各種アプリケーションの開発時間を短縮できるようにし、3Dやハードウェアアクセラレーションのサポートも追加するという。
Microsoftの.NET Developer Platform担当コーポレートバイスプレジデントを務めるScott Guthrie氏は、米ワシントン州レドモンドの本社で開催されたSilverlightに関する同社主催のイベントSilverlight Firestarterの参加者に対し、「ここ数週間、この話題については多くの懸念があった」としながらも、「率直に言ってSilverlightには未来があり、この未来は非常に明るいものになるとわれわれは考えている」と述べた。
2010年10月末に開催された年次イベントProfessional Developers Conference(PDC)ではランタイムについてほとんど触れられず、Silverlightの開発に対するMicrosoftの取り組みについて疑問が生じていた。代わりに基調講演のかなりの部分は、いかにしてMicrosoftがより高速かつ強力なHTML5との互換性を「Internet Explorer」(IE)に組み込んでいるかという点に話題が集中した。Microsoftはその後すぐに、Silverlightは依然として同社の開発努力の非常に重要な部分を占めると述べてこうした懸念に対処したほか、「Silverlightだけを取り上げる、ほとんどPDCの延長のようなもの」として、Silverlightに焦点を合わせた参加無料のイベントFirestarterを開催した。
Microsoftは確かにHTML5にかなり力を入れて取り組んでいるものの、開発者にとってはパズルの1ピースにすぎず、Silverlightや「Windows Presentation Foundation」(WPF)などがまとまって技術ポートフォリオを構成している、とGuthrie氏は説明した。「それぞれの技術には強みと弱みがある。こうした個々の技術を柔軟に組み合わせることで、このプラットフォームは強力なものになる」と、Guthrie氏は述べた。
Silverlightの今後についてGuthrie氏は、バージョン5に実装されるいくつかの新機能を詳しく説明した。MicrosoftはSilverlight 5を2011年前半にベータ版で提供し、その後2011年中に正式版をリリースする予定だという。Microsoftは、ユーザーと開発者の双方に聞き取り調査を行い、アイデアを募ったり、投票ページにより最も得票数の多い機能が上位になるような仕組みを用意したりした。Guthrie氏によると、総投票数は2万1000票以上にのぼり、Microsoftはこれら票を得た項目の約70%をSilverlight 5に組み込んだという。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス