UPDATE ワシントン州レドモンド発--Microsoftは米国時間10月28日、Professional Developers Conference(PDC)の開幕とともに、「Internet Explorer 9」(IE9)のアップデートされたテスト版をリリースした。IE9は、ウェブブラウザ市場における同社の地位を再表明することを目的とする。
同社最高経営責任者(CEO)のSteve Ballmer氏は28日朝の基調講演で、「ウェブが、ネイティブアプリケーションのように感じられるようにすることを目指した」と述べた。
今回アップデートされたのは、開発者らがウェブサイトのテストに使用することのできる新しいプラットフォームプレビュー版であり、Microsoftが2010年に入ってリリースした、より多くの機能を搭載するベータ版ではない。Microsoftは、ベータ版リリース後も、この開発者向けプラットフォームプレビュー版のアップデートを続けると述べていた。ベータ版とは異なり、プラットフォームプレビュー版は、同ブラウザのこれまでのバージョンと並行して使用することができる。Microsoftは、IE9の第2ベータ版はリリースしないが、正式版をリリースする前に、正式版に近い「リリース候補(RC)」版をリリースする予定であると述べた。
Ballmer氏は、「Windows Azure」に予定されている改良点についても語り、また、「Windows Phone」搭載端末の11月8日の発売時には、1000本以上のWindows Phone向けアプリケーションが提供される見込みであると述べた。
「かなりの力を投入している」とBallmer氏は当地のMicrosoftカンファレンスセンターに集まった聴衆に述べた。Ballmer氏が語ったのは、「Windows 7」、携帯電話、IE9についてであったが、同氏はすべてのコンピューティング分野におけるクラウドの役割を強調した。「クラウドは、アプリケーションをプログラムし、速やかに展開するためのバックプレーンである。これらは強力な新しいプラットフォームである」(Ballmer氏)
Ballmer氏は、HTML 5が、今後登場するあらゆる種類の新しいプログラムやデバイスを結びつける役割を担うと述べた。
Microsoftは2010年、同社のカンファレンスの形式を変更し、カンファレンス自体への参加人数を減らす代わりに、カンファレンスをウェブ上でブロードキャストするとともに、世界各地で3万人を動員する地域イベントを開催した。
Ballmer氏は、Microsoftのコンシューマ向け製品についても触れ、Windows 7搭載PCの好調な売れ行き、Windows Phoneのリリース、「Xbox 360」向けのジェスチャを認識するアドオン「Kinect」に言及した。
「本当に注目に値する」とBallmer氏は述べた。
Windows Phoneに関してBallmer氏は、よりパーソナルであり、また、ひとつで全てをまかなうというアプローチ(すなわちApple)より多くのオプションを提供する一方で、さらなる一貫性も提供する(明らかにAndroidへの批判)と述べた。
Microsoftは、Facebook、Intuitが提供する「TurboTax」、そして今回初めて披露された「Windows Phone 7」向け「Kindle」アプリケーションを含む、いくつかの「Windows Phone 7」アプリケーションを紹介した。
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