タブブラウジングやマウスジェスチャーなど現在のウェブブラウザの標準機能はOpera Softwareが決定してきたと言える。そしていまOperaが新たに標準化しようとしているのが拡張の仕様だ。
10月14日、Operaは次期ウェブブラウザ「Opera 11」でエクステンション(拡張)を採用することを発表した。その際に、ブラウザごとに異なる仕様で作られている拡張に標準仕様を作ろうと呼びかけた。
FirefoxやChrome、Safariといった主要ブラウザが拡張を採用しているにもかかわらず、それぞれの拡張には互換性がない。そこでウェブの標準技術を拡張にも適用し、すべてのブラウザで同じ拡張を使い回せる環境ができれば、開発者はもちろん、ユーザーにもメリットがあるという。
「機は熟した。ブラウザの拡張が標準化される準備は整っている」。Operaの最高技術責任者(CTO)を務めるHåkon Wium Lie氏はこう宣言した。他社にも積極的に働きかけていく考えだ。
Lie氏はウェブ発祥の地となった研究機関「CERN」に在籍し、続いて勤務したW3CではCSSの概念を初めて提唱。ウェブ標準技術に長く取り組んでいる人物だ。同氏は「拡張を偽物の標準ではなく、本物の標準にするために、ブラウザベンダが互いに協力するべきだ」と訴えた。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」