ウェブテクノロジ・コムのコミPo!製作委員会は10月15日、Windows向けのマンガ制作用ソフトウェア「コミPo!(コミポ)」を発表した。12月より発売を開始する。
コミPo!はマンガの知識や執筆経験がないユーザーでもマンガを作成できるソフトウェアだ。あらかじめ用意された3Dモデルのキャラクターに髪型やアクセサリなどの装飾を施してドラッグアンドドロップで配置し、表情やアングルを設定する。さらにセリフや効果、背景をつけることで、マンガやイラストを作成できる。
作成したマンガはウェブサイトへのアップロードや商用利用も許可する。ただしキャラクターの著作権についてはウェブテクノロジ・コムに帰属する。
マンガ投稿サイトとも連携する。すでに「TINAMI」「ブクログのパブー」「MANGAROO」にてコミPo!の特設コーナーが用意されることが決まっているという。
コミPo!の企画とプロデュースを担当するのはウェブテクノロジ・コム取締役でマンガ家でもある田中圭一氏。「ずいぶん前からマンガを書けない人にもマンガの表現を味わってもらいたかった」(田中氏)との思いから、コミPo!の開発に着手。2009年初にはプロトタイプを完成させ、開発スタッフ間で方向性などを検討して今回の製品発表に至ったという。「絵は得意じゃないが漫画を作りたいという人に向けた製品。ターゲットが幅広いのでユーザーインターフェースには時間をかけた」(開発ディレクターを務めたウェブテクノロジ 取締役 R&D1部 部長の小野知之氏)
製品は基本ツールに加えて、学生生活をテーマにしたマンガに適した3Dモデルや背景をパッケージした「学園マンガセット」が付属する。パッケージ版(9700円)とダウンロード版(6700円)を用意しており、パッケージ版はAmazon.co.jpでの販売を予定するが、今後量販店などでの販売に向けて話を進めるという。ダウンロード版についてはVectorにて販売する。正式版の発売は12月だが、11月初旬にはコミPo!のウェブページにて、抽選で500名(予定)に先行体験版を提供する予定だ。
ソフトの推奨動作環境は以下の通り。
2011年以降は3Dモデル向けの服装バリエーションを販売していくほか、アニメーターの堀井久美氏や佐光幸恵氏のデザインしたキャラクターセットも販売する予定。無償版も提供するほか、ウェブアプリ版の開発も予定している。
そのほかゲームメーカーにゲームキャラクターの3Dモデル化を提案していくほか、出版社と連携した漫画コンテスト、3Dモデルのカスタマイズ制作などビジネスの可能性も広く探る。現時点ではユーザーが自由に3Dモデルを作成することはできないが、「個人でも契約を結んだ上で3Dモデル用のツールを提供し、販売、配布してもらってもいい」(田中氏)とのこと。将来的にはユーザーが作成した3Dモデルを自由に利用できるようにすることも検討しているという。
田中氏は今後コミPo!事業でLLP(有限責任事業組合)を設立する予定。ソフトの販売はウェブテクノロジ・コムが担当し、協力する各社とともにソフト開発やビジネスの展開を進めるという。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」