Googleは、「Gmail」の「Labs」セクションに、ビデオチャットの品質を強化する新たなオプションを追加した。
この新たな設定は「Video chat enhancements」という名称で、ビデオチャットのウィンドウサイズを拡大するだけでなく、解像度も改善する。新旧間のサイズの違いは顕著で、話している相手を映し出すウィンドウと、右下隅に表示されるユーザー側のウェブカムのプレビュー画面の両方が大きくなっている。
この強化されたビデオチャット機能は、Gmailだけでなく「iGoogle」と「Orkut」にも対応する。
Googleは今回の機能について発表したブログ投稿の中で、このチャットの強化版では会話中に「ユーザーのコンピュータ上の貴重なリソースを解放する」と述べた。これは、ハードウェアアクセラレーションによるビデオデコード機能を利用することで、ユーザーのコンピュータプロセッサで処理されていた作業の一部が除かれるため可能になる。Adobe Systemsが最新版の「Adobe Flash Player」に組み込んだものと同様の仕組みだ。
Googleでシニア製品マネージャーを務めるChristopher Vander Mey氏は、米CNETの取材にチャットで応じ、デコード機能自体は今もソフトウェアベースだが、新バージョンではレンダリングにハードウェアアクセラレーションを利用していると述べた。同氏は、「われわれはScalable Video Coding(SVC)と呼ばれるH.264コーデック形式を利用している」として、次のように述べた。「各フレームに対して1枚の画像を送信するのではなく、複数の画像からなるレイヤを送信する。つまり、より画質の低い画像4枚が1枚の写真に合成されて、高品質の画像が生まれる」。この技法によって、ユーザーの帯域幅に応じてより美しく調整できる非常にきれいなビデオを実現できると、Vander Mey氏は説明した。
また、このビデオチャット技術の最新バージョンでは、ユーザーの接続性をよりよく生かすことでビデオの解像度を最大640×480(VGA)まで押し上げることが可能だ。Vander Mey氏は、「256kbpsから最大1Mbpsまで非常にうまく動作するだろう」として、「以前のバージョンでは500kbpsが最大だった」と述べた。こうした帯域幅の拡大と上述のコーデック機能の改善という2つの要素から、より解像度の高いビデオを実現している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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