ソーシャルネットワークのパイオニアであるFriendsterはかつて、自社の豊富な特許取得技術について語ることにより、業界におけるその存在感をアピールしていたが、いまやそれらの特許はFacebookのものとなった。
米特許商標庁(USPTO)からの一連の文書により、Facebookが2010年初夏、2009年にFriendsterを買収したマレーシアを拠点とする決済企業MOL Globalから18件の特許を譲り受けていたことが明らかになった。
特許には、多くのFacebookユーザーが聞き慣れていると感じるであろう現象の説明が含まれている。例えば、「外部の情報源からオンラインソーシャルネットワークのユーザーのランディングページへの更新情報のフィード」は、パートナーサイトからFacebookプラットフォームへとフィードされるニュースフィードに非常に近いアクティビティのように聞こえる。「個人のソーシャルネットワークに基づく認証および許可」は、Facebookの一般的なログインツールのようである。「ソーシャルネットワークのユーザーの互換性評価」は、Friendsterが2年弱前に取得した特許である。
今回の件に関する発表はなかった。VentureBeatが今週、これらの公的文書を発見し、GigaOmは、Facebookが合計で約4000万ドル支払ったという情報筋の話を引用している。一方Friendsterは、特許の取得で大きく取り上げられていたが、初めて同社が特許を取得した2006年には既にピークを過ぎ、現状を維持しようと苦しんでいた(最終的には東南アジアのユーザーベースが存続し、それによって生き延びて、MOL Globalへの売却にこぎつけた)。
Facebookが、これらの特許を譲り受けたことに関し、何らかの法的な圧力を受けていたかどうかは明らかではない。しかし、Facebookは知的所有権を確保して、自社を模倣しようとする動きを阻止したいと考えていることは確かなようである。現時点では、ソーシャルメディア界におけるFacebookの地位はゆるぎないものだ。だが、Googleは最近、ソーシャルネットワークにおいて繰り返してきたこれまでの失敗から脱却し、Facebookの弱点をつこうとしていることを示唆する動きを見せており、注目を集めている。例えば、Facebookの開発者プラットフォームを支え、今日の状態に押し上げたエンターテインメントの大流行要素であるソーシャルゲームへの多大な投資はその1例である。おそらく次に続くのは、「Google Me」と呼ばれるベールに包まれたプロジェクトであると思われるている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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